卒業アルバム、必要?
これだけスマートフォンのカメラの品質が上がり、写真も動画も、自由に残せるようになると、自ずと「卒業アルバムの必要性」に疑問を持つ人もいるのではないだろうか?
だが、今回の調査では、現役高校生の94.5%、保護者の92.0%が「卒業アルバムは必要だ」と回答しており、その重要性を強く意識していることがわかる。どれだけスマートフォンのカメラが発達し、SNSで日常的に思い出を残せるのだとしても、卒業アルバムという形式で思い出を保管しておくことには、時代を超えた意味があるようだ。
卒アルプラットフォーム「卒アルモバイル」とは
最後に紹介するのは、「卒業アルバムに関する不満/期待」というテーマ。保護者に不満内容を聞くと、50.0%が「写真選びに納得がいかなかった」、48.7%が「自分の写真が少なかった」と回答。一方の現役高校生は、81.5%が「写真選びにこだわりたい」、70.5%が「自分で写真や素材を選んでカスタマイズしたい」と回答している。
学生時代を思い出してみると、確かに、写真を選ぶ機会は与えられず、教師によって勝手に選定されていたように思う。そんな中で、自分の気に入らない写真が載っていたり、そもそも自分の写真があまり載っていなかったりといったことが起こってしまうのは必然だが、とにかく、写真選びに関しては、世代を超えて不満、期待を持ち合わせていることが伺える。
なお今回の調査を実施したダイコロでは、世界初をうたう卒業アルバムのプラットフォーム「卒アルモバイル」を2022年4月にローンチしている。卒アルモバイルは、「学校行事が中止や規模縮小になった」や「マスク姿の写真ばかり」といったコロナ禍ならではの卒業アルバム制作関する意見を反映する形で開発されたもの。
スマートフォンやタブレット等のデバイスから視聴でき、紙のアルバムではできない動画や音による表現にも対応している。データはクラウド上に保管され、在学中や卒業後にも、写真や動画を自由に追加可能。さらに、生徒自身が撮影した写真を活用して、オリジナルアルバムに編集し直すこともできる。
卒業アルバムの大切な要素を残しつつ、デジタルならではのリッチなコンテンツと、カスタマイズ性が楽しめる卒アルモバイル。従来の卒業アルバムだけでなく、このような形式による卒業アルバムの形も、受け入れられていくのかもしれない。