「SENSE-14FH120-i5-UXSX」(関連記事)は、ユニットコムのクリエイター向けブランド「SENSE∞」から登場したノートパソコンで、第12世代のモバイル向けCoreプロセッサーを搭載。写真編集をはじめとしたクリエイティブ作業向けのパソコンで、かつ重さが1kg以下と軽量なので、単純に薄く持ち運びやすいノートパソコンを望む場合でも、まっさきに候補に挙げていいパソコンにもなっている。価格は12万6800円から。
クリエイター向けのパソコンなため、処理能力はそれなりの性能が必要で、CPUにはCore i5-1235U、メモリーは16GB、ストレージは500GB SSDが搭載され基本スペックは十分といえるだろう。クリエイティブ作業において、唯一ネックかなと思われるのはCPUがCore i5であること。
しかしここは、発熱や消費電力への対策と思えば納得のいくことで、自分はプロカメラマンなのだが、仕事での運用も考慮すると、性能の次に重要なのは確実に安定して動作することだ。発熱に心配を抱える高性能なCPUよりも、多少パフォーマンス低下の可能性があっても動いてくれなければ意味がない。
とくに本機は14型スリムノートパソコンなので、モバイル用途がメインのパソコンとなり、出先など環境が整ってない場所での使用も考えらる。そのため、消費電力や発熱を抑えるためにも、性能よりも運用のしやすさを重視しているのだろう。
あくまでも個人的な考えだが、高性能で快適なパソコンでも運用時になにかしら気を使わなければいけないのであれば、多少性能が下がっても安定して動くマシンを選ぶ。実際筆者が仕事用に所有しているパソコンは、最高性能ではなくワンランク下で余裕を持って動作するノートパソコンばかりだ。
とはいっても、しっかり実用性がないと運用するうえでも困る。そこでまずは、実用性の確認をしようと思い、アドビの「Photoshop」「Photoshop Lightroom」「Premiere Pro」を利用して、日常的に行なっている作業での使用感を確認してみた。
なお、プリインストールされているソフトウェア「Control Center」の電源設定で「パフォーマンス」モードに設定、Windows 11の設定では、一番パフォーマンスの出るであろう「最適なパフォーマンス」にしている。
写真編集は快適にこなせる
まずは、パソコンのレビュー時に毎回行なっている、LightroomでのRAWデータ500枚の書き出しにかかった時間を測定した。約2400万画素のデジカメで撮影、ファイル容量はRAW時で約30MB弱、PSD16bit形式で書き出したときには約140MBになる。
PSD16bit形式への書き出しは約8分20秒、JPEG(高画質)で約8分40秒と、十分実用性のある速度で処理が行なえている。前世代の第11世代モバイル向けCPU「Core i7-1165G7」と比べるとほんのちょっと及ばないが、誤差の範囲とも思える処理時間でほぼ同等といっていい。
Lightroomでは補正作業もチェックしたみたが、操作感も悪くない。サムネイルの読み込みは多少の待ち時間を感じるが、気になるほどではなかった。
続いて、Photoshopでの操作感を見てみた。2400万画素のデジカメで撮影した6000×4000ピクセル、PSD16bit形式のファイルを開いて作業をしてみた。「変形」「チルトシフト」「ニューラルフィルタ」を試した結果が、以下のとおりだ。