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末岡洋子の海外モバイルビジネス最新情勢 第308回

人口でまもなく中国を抜くインドはスマホ市場もまだ成長が続く 自国メーカーLAVAが「5G最安」の1万円台で5Gスマホ

2022年11月23日 10時00分更新

文● 末岡洋子 編集● ASCII

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 スマートフォン市場におけるインドの存在感が高まっている。そろそろ人口でも中国を越えると言われているのだから、それも当然かもしれない。今回はスマートフォンを強化しているインドメーカーのLAVAを取り上げたい。

間もなく人口で中国を抜くインドでは、スマートフォンは中国メーカーが強い。しかし、自国のLAVAも「5G最安」をうたう5G端末をリリースした

堅調に成長するインドのスマホ市場
シェアトップはシャオミ、ハイエンドではサムスン

 14億弱の人口に支えられ、スマートフォンにおけるインド市場の存在が大きくなっている。2022年第3四半期(7~9月)、世界のスマートフォン出荷台数は2億9780万台、そのうちインド市場の出荷台数は4460万台なので5分の1近くを占めている。ちなみに前年同期と比較すると、世界は9%のマイナス、インドでは6%のマイナスとなっている(Canalys調べ)。

 今四半期こそマイナスだが、インド市場のここ2年の成長率はほぼプラス。2022年第2四半期は前年同期比12%増、2021年Q2は88%増と驚異的な伸びを示している。この時期、世界はコロナが猛威をふるっており、インドでも成長要因はオンラインで授業や業務をこなす若年層だったという。

 早々からインド市場に目をつけていたシャオミは、同国で10%近くのシェアを占めておりトップ。ハイエンドはサムスンが強く、vivo、OPPO、realmeと中国ベンダーが続いている。なかでも、ここ数四半期ではOPPOの伸びが目覚ましい。

ようやくインドでもサービスがスタートした5G

 インド市場の成長要因として、人口増に加え、5Gがある。

 同国では今年一部の都市で5Gサービスが始まった段階。しかし、消費者の期待は高そうだ。Counterpoint Researchの調べによると(https://www.counterpointresearch.com/india-smartphone-share/)、スマホユーザーの50%が今後1年以内に端末の買い替えを計画しているとのこと。ブランドとしては、サムスン、アップル、OnePlusが挙がっており、価格帯としては、20000~30000インドルピー(3万5000円~5万2000円)に集中している(24%がこの価格帯を選択)。

 その調査では、現在所有する端末の価格帯、その前に所有していた端末の価格帯も尋ねているが、20000~30000インドルピーを現在所有している人は20%、その前の端末になると15%となり、少しずつ高価な価格帯のスマートフォンにシフトしていることがわかる。

 一方で現在使っているスマートフォンでトップ3に入っているシャオミとrealmeは、将来購入したいブランドトップ3には入っていない。サムスンのみが両方に入っており、インド市場におけるサムスンブランドの強さを裏付けた。

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