最新のCore i9-13900KやRyzen 9 7950Xを圧倒!
マルチスレッド性能で格の違いを実感
では、Lepton WS3900WRX80Aの性能を見ていこう。まずは定番の「CINEBENCH R23」から。このベンチマークソフトは、CGレンダリング速度からCPUの性能を測ってくれるもの。結果は独自の「pts」という単位のスコアーで表示され、これが高ければ高いほど性能が高いCPUとなる。
なお、テストは全コアをもれなく使用する「Multi Core」と、1スレッドだけ使う「Single Core」の2種類。前者はそのCPUの最大性能、後者は1コアあたりの性能を確認する際に都合が良い。設定は標準のままで、10分間以上の繰り返し実行とした。
Multi Coreテストの結果は驚異の50904pts。筆者が持っているデータだと、Core i9-12900Kの25462ptsという結果が最大だったが、その2倍近い速さに驚いた。さすがワークステーションやサーバー向けというだけあって、圧倒的な性能だ。
最新CPUと比べるとどうなるのかが気になったので、KTUこと加藤勝明氏による最新CPUレビュー記事「CINEBENCH番長は秒で奪還!Core i9-13900K/Core i7-13700K/Core i5-13600K速攻レビュー【前編】」のデータと見比べてみた。この記事によると、Core i9-13900Kが38632pts、Ryzen 9 7950Xが37317pts。これらと比べてもまだ1.3倍以上高い。
もちろん、この両者はいずれも論理コアは32基と、Ryzen Threadripper PRO 5975WXの半分なので、そもそも比較対象としてはふさわしくない。とはいえ、メインストリーム向けの最高峰CPUでも、これだけの圧倒的大差になるのだとおわかりいただけるかと思う。
なお、Single Coreテストの結果は1502ptsだった。Core i9-13900KもRyzen 9 7950Xも2000ptsを超えているため、シングルスレッド性能はそれほど優秀ではない。Ryzen Threadripper PRO 5975WXはフルスレッド動作で、力を発揮する用途に絞って活用すべきだろう。