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週替わりギークス 第258回

お仕事悩み、一緒に考えます。#31

社会人の「勉強」って何をすればいいんですか?

2022年11月12日 11時00分更新

文● 正能茉優

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働き方・仕事についてのお悩み、募集しています!

 「こんな働き方はもう嫌だ…」「仕事がなんだか楽しくない」。
 日々働いていて感じる、誰かに聞いてほしい、でも人には言いにくい仕事の悩み。この連載では、そんなお悩みを一緒に考えます。

 何か一緒に考えてみたいことがあれば、匿名でも大丈夫なので、お気軽にメッセージください。お悩みメッセージはこちらから。

 ASCII読者の皆さん、こんにちは!正能茉優です。

 今月も、パーソルキャリア株式会社の新規事業企画、ハピキラFACTORYの代表、そして慶應義塾大学大学院の特任助教と、3つのお仕事をしています。

 さて、この連載「お仕事悩み、一緒に考えます。」では、今月も、読者の皆さまからいただいたお仕事に関するお悩みについて、一緒に考えていきます。

 今月のテーマは、「スキルアップ、経験アップの方法」について。

 はたらく社会人にとっての「学び・インプット」の方法を、具体的に考えてみました。

本を読んだからって、映像を見たからって、自分がレベルアップしている感じがしません。

 こんにちは。私は都内にある、大きめの企業で働く32歳です。

 先日の記事を読んで、「色々頑張ってるのに、進んだ感がない自分」という、自分もずっと気になっていたことに向き合おうと、下期の1チャレンジとしてできることを始めました。

 私がこの下期の1チャレンジに設定したのは「忙しい中でも、学びの時間と機会を確保すること」なので、通勤中にSNSを眺めるのではなく仕事に関連する本を読んだり、お風呂で大好きな韓国ドラマを見るのではなく学びコンテンツを見たり……と自分なりにやってみています。

 ただ正直、この生活にして1ヵ月が経った今、何かを学べている実感がありません。
 好きなことを我慢して、学んでみた時間が無駄だったのではとすら思ってしまいます。

 正能さんの思う「社会人にとって、意味ある学び・価値ある学び」って、どういうものですか?
 明日からでもできるような、そしてこれこそが学びだと思えるような、具体的な方法や手段を知りたいです。よろしくお願いします。

(タナカさん・32歳・会社員)

「自分的価値ある学び」を熟考する。

 タナカさん、お便りありがとうございます!

 こうした記事を書いていると、読んでくれている方の様子やお考えがなかなか見えないので、早速先日の記事を実践してくださった上でのご連絡、とてもうれしいです。

 まず「1チャレンジ」を実践してもらったこの1ヵ月のことなのですが、今タナカさんが感じている「学びへの違和感」は、1ヵ月やってみたからこそわかったことなので、決して「この1ヵ月が無駄だった」わけではなく、「無駄だったと思えたこと、その結果無駄じゃない学びとは何かと考えるきっかけが得られたこと」が大きな学びだったんじゃないかなと私は思います。(これも「セルフプロセス評価」の良さですね。笑)

 その上で、ご質問いただいた「意味ある学び・価値ある学び」の定義について考えてみたのですが、これは個々人が自分にとっての「意味」や「価値」といった概念の解像度を、腹落ちできるまで上げながら、「これなら自分にとって、価値がありそうだ」と決めていくものなのかなと思いました。

 例えば「仕事にとって意味ある学び」と一口に言っても、仕事で向き合っているテーマや分野に関するインプットや、マネジメントや組織に関する学びといった直接的なものはもちろん、ググッと広げていくと「仕事を継続的にこなしていくために、心身を整える生活ルーティンを知ること」だって、「仕事にとって意味ある学び」だと私は考えています。

 だからこそ、タナカさんにとって「意味ある学び・価値ある学び」はどんなものなのか、解像度を上げることを意識しながらじっくり考えてみるのが、まずは「意味ある学び」の第一歩かもしれません。

 ちなみに私の場合、社会人としてはたらきながら大学院に行くかどうか迷っていた時に、自分にとっての「意味ある学び・価値ある学び」について、かなーーーーり解像度を上げて考えたことがあります。(お金も、時間も、それらに伴う精神的な負荷も結構かかりそうだったため)

 結果大学院には行くことを決めたのですが、「この学びが自分にとってどんな意味があり、どんな価値があるのか」を事前に考えておいたおかげで、学びの途中で心が折れそうになった時にも、どうにか前向きでした。(笑)

 そう思うと、決めたチャレンジを続ける「継続性」という観点でも、あらかじめ、自分にとっての学びの解像度を上げておくプロセスは、意味があるプロセスなのかもしれません。

価値ある学びには、「バックキャスト」が大事

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