
本記事はソラコムが提供する「SORACOM公式ブログ」に掲載された「メーカー出身のノウハウで製造業のDXに寄り添う、ソラコム認定パートナー、株式会社グリーンノート」を再編集したものです。
目次
株式会社グリーンノート会社概要
事例について
現在注目しているのは「ソラカメ」を活用したソリューション
グリーンノートの「強み」について
SPSに期待すること
終わりに ~ SPS参加のメリットとSPSへの参加方法
こんにちは。ソラコム パートナーマーケティングの小出です。
本日は、SPSの「認定済ソリューションパートナー」の株式会社グリーンノート(以下、「グリーンノート」)の事業領域や得意分野について、代表の立石様へのインタビューの内容を交えてご紹介します。
小規模製造業を中心としたお客様に対し、課題の洗い出しから業務改善の実施まで伴走することで実績を積み上げていらっしゃるアプローチなど、パートナーのみならず、自社のIoTプロジェクトに取り組む企業の皆様にも興味深い内容となっておりますのでぜひご覧ください。
SPS(SORACOMパートナースペース)とは?
IoTシステムにおいては、センサー、デバイス、通信、セキュリティ、クラウド、アプリケーションと複数の専門領域にまたがったシステム構築が必要となります。ソラコムはIoTのエコシステムとして「SORACOMパートナースペース」(以下、SPS)という国内最大級のIoTパートナープログラムを提供し、デバイス、テクノロジー、ソリューション、インテグレーションとそれぞれの分野で技術と知見をお持ちの企業との協業を進め、市場を拡げてお客様の課題を解決、新たな活用法の創出を目指しています。
株式会社グリーンノート
企業サイト:https://www.i-gnote.com/
会社概要

ソラコム:グリーンノートは、代表の立石様がソラコム開業時からのユーザーということで、サービスを実際にご活用いただいていた目線からお客様に寄り添ったご提案をしていただいており感謝しております。あらためて、会社設立の経緯などをお伺いできますか?
グリーンノート:当社は2018年に、神奈川県相模原市で開業して以来、地元の小規模製造業を中心にIoTのコンサルテーションから技術支援、システム導入までを行っているソリューションベンダーです。また、そのほかにも「技術者教育・次世代育成」「自社製品開発」といった業務も行っており、先にお伝えした「コンサルティング・試作・PoC支援」と併せて事業の3本柱としています。
事例について
ソラコム:実際にIoTプラットフォームSORACOMを活用した事例がありましたらご紹介いただけますか?
グリーンノート:SORACOM LTE-M Buttonを活用した事例が多くあります。たとえば、郵便受けにボタンを設置し、投函時にボタンを押してもらうことで通知を行うサービスや、簡易的な勤怠管理システムとして、シェアオフィス内で使用開始の際にボタンを押してもらうことで、使用状況をクラウド上で一括管理できるシステムを提供しています。また、相模原市から補助をいただいたことで、自身が必要性を感じていたハードウェアを作ってみる、といったことにもチャレンジしています。
ソラコム:そのハードウェアというのはどういったものですか?
グリーンノート:ゲートウェイなのですが、電源のないところでも内蔵の蓄電池で数時間は運転可能な省電力のもので、更に市販の簡易的なソーラーパネルを付けることで連続運転も実験済みです。電源が要らないセンサーはすでに存在しているので、このようなゲートウェイと組み合わせることで、簡単に設置でき、スマートフォンで可視化できる熱中症リスク警報ソリューションなども実用化しています。監視データとセンサーデータを分離することで送信先を自由に選択できるようにもしており、ここにはクラウドやSaaSとスムーズに連携できるSORACOM Funnelを活用しています。今後は、引き続き電源レスのセンサーと連動した屋外作業現場などの監視ソリューションとして、また省電力性を活かした小型自立電源型のネットワークとしての活用を考えています。
現在注目しているのは「ソラカメ」を活用したソリューション
ソラコム:最近は、当社が5月にリリースしたクラウドカメラサービス「ソラカメ」を活用したソリューションもご検討いただいていると聞きました。
グリーンノート:ソラカメは小型で安価なため、小規模な企業でも取り入れやすいデバイスだと思います。IoTボタンや製造現場の信号灯など、どこにでもある簡単なものと連携し、現場のものや状況などを動画で確認できるようなソリューションが出来ないかと考えています。開発においては、ソラコムからのサポートを期待しています。
グリーンノートの「強み」について
ソラコム:当社のパートナー向けソリューションアーキテクトとも連携し、ぜひご支援させていただきたいです。さまざまな取り組みをされているグリーンノートですが、実際の案件はどのような形で始まることが多いでしょうか?また、御社の強みはどういったところだと思われますか?
グリーンノート:お客様は地元の経済団体や研究会などで知り合いになった方から、直接的、間接的にお声がけをいただくことが多いです。当社の一番の特徴は、私自身がメーカーで様々な部署を経験し、製造業の川上から川下までの業務を経験として知っているところかと思います。お客様からは、「いちいち悦明しなくても課題をすぐに理解してくれる」「IoT以外のところまで見てくれる」という声をいただいています。中には「言葉が通じる業者に初めて出会った」と仰ってくださるお客様もいました。
また、小規模事業の実情を知っており、いきなり大規模なシステムを提案するのではなく、既存の装置や安価に手に入るデバイスなどをうまく活用したスモールスタートでありながら先々を見据えた提案ができるところも強みかと思います。通常業務にインパクトを与えず、早く手軽に始められる、かといってその場しのぎでは終わらせないソリューションづくりを心がけています。また仕組みをシンプルにすることで、かえって応用範囲が広がるのも副次的な利点です。
SPSに期待すること
ソラコム:最後になりますが、ソラコムのパートナープログラムに対する要望、こういった企業との協業機会を探している、などはありますか?また、ソラコムに対しての要望はありますか?
グリーンノート:当社は比較的小規模な企業ですので慢性的にリソースが足りず、やるべきことがやり切れていない、という課題があります。ここは自社で採用するというよりも、技術をもったパートナーに開発をお願いする、といった協業も検討したいです。一方、先ほど申し上げたように、特に製造業における課題ヒアリング、要件定義などに実績があるので、お互いの強みを活かしたソリューション提供ができるとよいと思っています。また、若手技術者の教育事業も手がけているので、そのようなニーズをもったパートナーにもお声がけをいただきたいです。
ソラコム:本日は、事業内容からソリューションまで、いろいろなお話をありがとうございました。ぜひ、ソラコムがハブになりパートナー同士の協業が進むよう、引き続きパートナーの皆様のお役に立つ場をご提供していきたいと思います。
終わりに ~ SPS参加のメリットとSPSへの参加方法
今回のグリーンノートのように、SPSの認定済パートナーには様々なソリューションをお持ちのパートナーが集まっており、その数は145社(2022年9月現在)にものぼっています。ソラコムは、SPSという場を通じて引き続きパートナー同士をつなぎ、新しい価値を提供することで、IoTの広がりを支援していきたいと思っています。
まだパートナーとしてご登録いただいていない方も、SPSは随時参画企業を募集しています。登録にかかる時間は3分ほど、ぜひこちらのフォームからご申請ください。また、SPSについてより詳しくお知りになりたい方は、ぜひこちらのブログも参考になさってください。
今後とも、ソラコムはSPSパートナーのみなさまとともに、お客さま企業のIoT活用をサポートしてまいります。引き続きよろしくお願いいたします。
― ソラコム 小出佐登子(satoko)
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