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オカムラ、物流施設でのカゴ車搬送・整列配置を自動化する自律移動ロボット「ORV」を9月より発売

2022年09月09日 15時50分更新

文● ASCII

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 オカムラは9月8日、物流施設においてカゴ車を使用した工程間搬送や整列配置の自動化を実現する自律移動ロボット「ORV(Okamura Robot Vehicle)」を発表。9月より発売する。

 センサーで周囲の環境を把握し周辺地図の作成と自己位置推定を行なうSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術を活用し、AI(人工知能)を搭載した自律移動ロボット。カゴ車を自動認識して取りに行き、カゴ車の片側をつかみ上げて目的地まで障害物を避けながら搬送。けん引ではないためカゴ車と一体になりその場で旋回するなど小回りが利き、バック走行が可能なため狭い空間でも隙間なくカゴ車を整列配置させることができる。

 物流現場では倉庫内作業の自動化、省力化のニーズが高まっているが、従来の無人搬送車(AGV:Automatic Guided Vehicle)では床面に軌道となる経路テープやマーキングが必要なため走行軌道の変更に手間が掛かる、軌道上の障害物を避けて走行できないといった課題があり、とくにカゴ車の移動・搬送は、かなりの重量物であることに加え、数量、回数が多いことから、多くの物流現場で自動化が課題となっていたという。
 
 ORVはSLAM技術を活用し、センサーで周囲の環境を把握して周辺地図の作成と自己位置推定を行ない、目的地まで最も効率的なルートを導出。走行ルート設定の自由度が高く、床面工事や経路テープやマーキング、ルート設定のためのランドマークなどが必要ないため、レイアウト変更や動作エリアの拡張に柔軟に対応。カゴ車を自動認識して取りに行き、マーキングや人の手による位置合わせなしで、カゴ車の片側を自動でつかみ上げる。

 カゴ車の片側をつかみ上げる「片持ち方式」で移動するため、その場旋回など小回りが利き、カゴ車と一体となったバック走行も可能。

 走行中は障害物を検知して回避。狭い通路では回避ではなく一時停止をするなどルートに応じた動作設定が可能。目的地に着くとカゴ車と一体になったバック走行で整列配置を行なえるため、トラックバース前の出荷待機や垂直搬送機などへの搬送が可能。

 自動充電機能を備えており、充電が必要になると設置している給電装置に自動で向かい充電。また、IoT遠隔監視システムにより、稼働データをクラウド上にアップロードしているため、現場で不具合が起きた際にはログデータを基に離れた場所からでも調査をすることが可能。

 9月13日~16日に東京ビッグサイトで開催される「国際物流総合展2022 Logis-Tech Tokyo 2022」オカムラブースにて、実機を使ったデモンストレーションを実施する。

主な仕様
最高速度:60m/分(単体走行時)、40m/分(カゴ車搬送時)
最大可搬質量:300kg
最小通路幅:900mm(単体走行時)
外形寸法:およそ幅640×長さ930×高さ500mm
電源電圧:AC100V (給電装置)
充電時間:およそ1時間
連続稼働時間:5時間(使用状況により変動)
通信方式:WiーFi通信、Bluetooth通信、3G/LTE(セルラー通信モデルのみ)

■「国際物流総合展2022 Logis-Tech Tokyo 2022」出展のお知らせ
https://www.okamura.co.jp/company/topics/exhibition/2022/ltt2022.html

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