このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

ミドルタワーでもややスリムでデスクにも設置しやすい、Z690+豊富なベイで拡張性もしっかり確保

ビジネス向けでもCore i7-12700で高性能、さらに静音も実現! デスクトップPC「SOLUTION-T069-127-UHX」をチェック

2022年07月04日 11時00分更新

文● 勝田有一朗 編集●八尋/ASCII

提供: ユニットコム

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

安定志向でビジネス用途に不足のない性能を確認

 SOLUTION-T069-127-UHXに搭載されているCore i7-12700は、性能に優れたPコア8基+ワットパフォーマンスに優れたEコア4基の12コア/20スレッドで動作するハイブリッド・アーキテクチャーを採用したCPUだ。最大ブースト時の動作クロックは4.9GHzに達し、オンライン会議やオフィスアプリなど、大抵のビジネス用途であれば余裕でこなせる性能を持っている。

 また、前述のとおりSOLUTION-T069-127-UHXはビデオカードを搭載せず、グラフィックス機能はCPU内蔵GPUを用いている。Core i7-12700内蔵の「インテル UHD グラフィックス 770」は最新動画コーデックに対応した優れた動画再生支援機能を持つ一方で、3Dグラフィックス性能としては最低限といったところだ。昨今はGPUコンピューティングを利用するアプリも増えてきているので、そういったアプリの実行時には性能不足を少々感じるかもしれない。

 システムメモリーは16GB(8GB DDR4-3200×2)で、一般的な用途やOfficeアプリの実行においては不足のない容量と言えるだろう。メモリースロットには空きも残っているので、もし不足に感じた場合は後で増設することも可能だ。

 さて、Core i7-12700は現時点のパソコン向けプロセッサーの中でも上位に位置する処理能力を有するが、実際にSOLUTION-T069-127-UHXがどれくらいのパフォーマンスを発揮するのか、ベンチマーク結果で確認していくことにしよう。

CPU-Z(左)とGPU-Z(右)の実行結果

 まず最初のベンチマークとして、CPUのマルチスレッド性能とシングルスレッド性能を3DCGのレンダリング速度で測る「CINEBENCH R23」を実行した。

CINEBENCH R23実行結果

 結果はマルチコアが15578pts、シングルコアが1906ptsというものだった。SOLUTION-T069-127-UHXは安定志向のセッティングとなっており、サイドフロー型CPUクーラーの冷却性能とも相まって、マルチスレッド計測中のCPU温度は平均で約50度前後で推移した(室温26℃)。SOLUTION-T069-127-UHXが熱によるトラブルを起こすことは極めて稀なのではないかと考えられる。

 次は、実アプリケーションに近い負荷でPC全体の性能を測る「PCMark 10」(Ver.2.1.2556)の結果を見ていこう。

PCMark 10実行結果

 総合スコアは5835で、その内訳は、アプリ起動速度、ビデオ会議、Webブラウジングの性能を測る「Essentials」が11043。表計算や文書作成のオフィスアプリ性能を測る「Productivity」が7425。写真編集や動画編集、3DCG製作などのクリエイティブ性能を測る「Digital Content Creation(DCC)」が6576という結果になった。

 Essentialsはスコア1万の大台を超えており、普段使いのWebブラウジングやオンライン会議などは快適に行なえることが伺える。一方でProductivityのスコアは7000台中盤に留まっているが、Officeアプリでの作業においても、快適にこなせる結果といえる。ただし、スコアの詳細を確認すると、GPUコンピューティングを用いる「Recalculate Monte Carlo OpenCL」の処理時間が長く、CPU内蔵GPUであることがボトルネックになっているようだ。GPUコンピューティングを用いない、そのほかの一般的な機能であれば、十分以上の処理能力を持っているといえるだろう。

 同じくGPUの性能が支配的になるDCCのスコアについても抑え気味の傾向となっているので、GPUコンピューティングや3D性能が求められるクリエイティブ分野は少々苦手のようだ。

 続いて、実際のOffice製品やAdobe製品を用いて実アプリケーションのパフォーマンス計測を行なう「UL Procyon」(Ver.2.0.399)での計測結果を見ていこう。「Microsoft 365」でのパフォーマンス計測を行なう「Office Productivity score」、「Adobe Photoshop」と「Adobe Lightroom Classic」でのパフォーマンス計測を行なう「Photo Editing Benchmark score」、「Adobe Premiere Pro」でのパフォーマンス計測を行なう「Video Editing score」の3種類のテストを実施した。

 Microsoft 365を用いてパフォーマンスを計測するOffice Productivity scoreのスコアは7294。このスコアは、Microsoft 365を十分快適に利用できることを示している。アプリのバージョンや計測環境が異なるため単純に横並びで比較できるものではないが、参考までに同じ第12世代Coreプロセッサーの1ランク下のモデル「Core i5-12400」で計測したスコアは約6100~6200前後だった。このスコア差が12コア/20スレッドCPUと6コア/12スレッドCPUの性能差ということになる。

Office Productivity scoreの結果

 Adobe PhotoshopとAdobe Lightroom Classicを用いた、画像レタッチや画像出力のパフォーマンスを計測するPhoto Editing Benchmark scoreのスコアは8171。このスコアも十分快適にアプリを利用できることを示している。ただ、昨今このようなクリエイティブ系アプリは積極的にGPUコンピューティングへ対応しており、その違いはスコアにも表れてくる。

Photo Editing Benchmark scoreの結果

 スコア詳細の中でもとくに「Adjust GPU filters」「Export」「Enhance details」の項目はGPUパワーが重要で、ビデオカードの有無で処理時間に数倍もの差が付く。業務で大量の写真を連続処理するような場合はビデオカードがあると助かるケースも多そうだ。

 Adobe Premiere Proを用いた映像出力のパフォーマンスを計測するVideo Editing scoreのスコアは2249。このテストもGPUパワーが極めて重要で、CPU内蔵GPUを用いるSOLUTION-T069-127-UHXは低めのスコアとなっている。

Video Editing scoreの結果

 とくにスコア詳細にあるH.264出力とH.265出力それぞれの2つ目のテスト(2/2)はGPUフィルターを用いたプロジェクトをエンコードするもので、ハイエンドビデオカードの搭載により処理時間が約1/10前後にまで短縮するほどの効果が得られる。簡単なカッティング編集であればCPUだけでも十分な性能を得られるが、本格的な動画編集にはビデオカードが必須といってもいいのかもしれない。

 最後に、内蔵ストレージの転送速度を「CrystalDiskMark 8.0.4」で計測した。事前に「CrystalDiskInfo 8.12.7」にて内蔵ストレージのモデルを確認したところ、試用機には「Intel SSD 670pシリーズ」が搭載されていた。PCI Express Gen3接続で3D QLC NANDを採用するM.2 NVMe SSDだ。

CrystalDiskMark 8.0.4の実行結果

 テストの結果はシーケンシャルリードが3075MB/s、シーケンシャルライトが1663MB/sというもので、PCI Express Gen3接続のM.2 NVMe SSDとしてはやや高速なリード性能を持っている。ライト性能は少々低めではあるものの、普段使いやビジネス用途でストレージ性能に不満を感じることはほぼないと思われる。

 また500GBという容量については、ビジネス用途では十分な容量だろう。オフィスアプリをインストールしても容量にはまだまだ余裕がある。SOLUTION-T069-127-UHXはストレージの拡張性にも優れているので、大容量データを扱う場合は後からHDDやSSDの増設をな行うことも容易だ。また注文時のBTOカスタマイズでも4台目の内蔵ストレージまで増設注文できるようになっている。

ビジネス向けに十分な性能を持ち、高い拡張性と静かな駆動音が◎

 以上の検証から、SOLUTION-T069-127-UHXはCore i7-12700のパワーでビジネス向けに十分な性能を備えていることを確認できた。一方でクリエイティブ系を含む用途では、CPU内蔵GPUによるボトルネックが気になる部分もある。しかしSOLUTION-T069-127-UHXは拡張性に優れておりビデオカード搭載スペースも十分確保されているので、クリエイティブ用途で使用する際はビデオカードの増設で対応できるだろう。

 そしてSOLUTION-T069-127-UHXの試用時に1つ思ったのが、駆動音の静かさだ。PCケースは遮音性を意識したものではないが、そもそも駆動部分がCPUファン、ケースファン、電源ファンの3つしかなく、そして最初から発熱を抑える設定になっているのでファンが高回転で唸ることもほとんどないというのがポイントになる。音がわずらわしくならないビジネス向けパソコンを探している人にも、オススメできる1台だ。

(提供:ユニットコム)

■関連サイト

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ