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ライティング体験が向上したWordPress 6.0「アルトゥーロ」 ~WordPressがめざすもの~ (3/3)

2022年06月16日 10時00分更新

文●プライム・ストラテジー 相原 知栄子 編集●MOVIEW 清水

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気になる表示速度は?

 さて、「KUSANAGI」を作っているわたしたちが気になるのはやはり「表示速度」です。表示速度は変化したでしょうか。

5.9.3と6.0の比較
 ひとつ前のメジャーバージョンである5.9.3と比較してみましょう。

 WordPress 6.0とWordPress 5.9.3(wp core update --version=5.9.3 -force コマンドでダウングレードしたもの)

PHPバージョン:8.1
テーマ:Twenty Twenty-One
Chromeの検証ツールで測定

  6.0 5.9.3
ダッシュボード 120ms 108ms
固定ページ一覧 124ms 191ms
サンプルページ編集 273ms 296ms
トップページ 90ms 88ms
サンプルページ編集 71ms 66ms

 全体的にWordPress 6.0のほうが少し遅いという結果になりました。

 個別の編集ページでは6.0のほうが速くなっていますので、速度改善の効果かもしれません。

PHPのバージョンとテーマでの比較
 WordPress 6.0でPHPのバージョンやテーマが変わるとどうなるでしょうか。

PHPバージョン:8.1 / 7.4
テーマ:Twenty Twenty-One / Twenty Twenty-Twoの組み合わせで同じくChromeの検証ツールで測定しました。

  PHP 8.1 PHP 7.4
  Twenty Twenty-Two Twenty Twenty-One Twenty Twenty-Two Twenty Twenty-One
ダッシュボード 120ms 93ms 125ms 132ms
固定ページ一覧 124ms 113ms 117ms 118ms
サンプルページ編集 273ms 247ms 274ms 261ms
トップページ 90ms 43ms 99ms 58ms
サンプルページ 71ms 50ms 81ms 55ms

 PHPのバージョンで比較するとやはりPHP 8.1が高速ですね。プラグインやテーマが対応していればPHP 8.1の利用がおすすめです。

 テーマでの比較はフルサイト編集機能もなくシンプルな表示のTwenty Twenty-Oneが有利ですが、目的にそったものを選ぶべきだと思います。

 実際のサイトを運用するときにはデザインもより複雑になり、プラグインでの機能追加などもありますから、この計測結果よりは遅くなるでしょう。

 利便さに反比例して低下しやすくなる表示速度についてはこれからも課題となっていきそうです。わたしたちももっと「KUSANAGI」を進化させてユーザーの皆様のWordPressライフ、Webサイトの運営に関わる仕事をより効率化できるようにしていきたいと思います。

おまけ

 WordPressはメジャーバージョンごとにジャズミュージシャンの名前がつけられます。

 6.0はグラミー賞を受賞したジャズミュージシャン「Arturo O'Farrill」にちなんで「Arturo(アルトゥーロ)」と名づけられました。

 過去のリリースでどのジャズミュージシャンの名前がつけられたか興味のある方は以下の「WordPressの歴史」を見てみてくださいね。

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