超薄型化のM2搭載MacBook AirにiOS 16登場! 「WWDC22」特集 第16回
新ジャンルに慎重なアップル、新MacBook Airは渋カッコよく買うなら今(石川 温)
2022年06月08日 12時10分更新
メタバースの「メ」の字もなく拡張現実アプリもスルー
3年ぶりのリアル開催となったアップルの開発者向けイベント「WWDC」を現地で取材した。コロナ対策なのか、これまでのコンベンションセンターではなく、アップル本社内の屋外に椅子を並べ(HIROSHIMAアームチェア。マルニ木工という日本メーカー製で深沢直人氏によるデザイン)、降り注ぐカルフォルニアの太陽のもと、まるで音楽フェスのような(フェスには行ったことないので、あくまでイメージ)雰囲気で基調講演が実施されたのだった。
事前に噂されたメタバースに関する情報は一切、公開されなかった。「ついにアップル製スマートグラスが出るんじゃないか」「realityOSが開発者に発表されるんじゃないか」なんて、憶測記事が出まくっていたが、メタバースの「メ」の字も発表されることはなかった。
以前のWWDCでは、iPhoneやiPadを使ったARキットによる拡張現実アプリやコンテンツの発表に注力していたアップルであったが、今回の基調講演ではそうした拡張現実アプリもスルーされていた。
まったく言及しないと言うことは、アップルとして拡張現実に対して方向転換したのか、それとも逆に大きなプロジェクトが水面下で動いており、いまは何もしゃべれない時期に入ったのか。それとも、Facebook改めメタがどのようなデバイス、サービスを出してくるのかを高みの見物をしているのか。そんなところだろう。
ただ、ここ最近のアップルは、例えば世間でスマートスピーカーが盛り上がったときも、グーグルやアマゾンの動向を様子見しつつ、ようやく重い腰を上げて「HomePod」を出すなど、新しいジャンルの製品は慎重な姿勢を見せている。
メタバース関連も、少なくともあと1年はお預けなのではないだろうか。やはり、VRやAR関連の製品を出すにはアプリ開発者がアプリをたくさん作って一気に盛り上げる必要がある。アプリ開発者に披露するにはWWDCが最適な場所であり、今年のWWDCで何もなかったと言うことは、来年以降に先延ばしされる可能性が高そうだ。
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