動画サービスは予想通りYouTubeの圧勝
YouTubeが人気だが、動画を投稿する「ユーチューバー」はどの年代が多いのだろうか。NTTモバイル社会研究所の動画サービス利用とYouTube利用動向についての調査(2022年5月)を見てみよう。
無料動画の認知率について調べたところ、YouTubeが96.2%と非常に高い結果に。ニコニコ動画は79.0%、TVer、GYAO!、ABEMAは7割前後だった。
続いて利用率を聞くと、YouTubeが65.2%で最多。次いで利用者が増えているTVerが16.4%、ほかの無料動画サービスは10%に届かなかった。認知はされていても、利用率はあまり高くない。YouTubeの圧倒的強さがうかがえる結果と言えるだろう。
「ユーチューバー」は男性10代が最多
YouTubeの性年代別認知率、利用率を見ると、どの年代も認知率は90%以上となった。利用率は10~30代男女が7~8割、シニア層でも男性60~70代で5割以上、女性60~70代で約5割が利用するなど、利用率は高い。
一方、自分で撮影した動画を投稿する「ユーチューバー」の性年代別の割合を見ると、全体で4.3%、男性全体で6.0%、女性全体で2.6%だった。認知・利用していても、自分で投稿する割合は高くないのだ。
投稿者を性年代別に見ると、男性10代が最多で16.8%と2割弱におよび、20代男性は8.8%だった。女性はどの年代でも5%以下で、男性のほうが女性よりもYouTubeに投稿している人が多かった。
女子大生に聞いたところ、「インスタやTikTokのほうが投稿しやすい」という。「インスタは消えるし、TikTokは盛れて音楽も使えて短いし」。
一方、YouTubeはゲーム実況や解説動画などの発信するコンテンツが必要であり、そのようなものがある人はYouTubeを選ぶ傾向にあるようだ。
若い世代はSNSネイティブであり、自撮りや投稿にも慣れており、発信に対しても心理的な敷居が低いようだ。一方で、一度ネット上に公開された動画は保存・拡散ができるためデジタルタトゥーになるリスクがあるので、注意して利用してほしい。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
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