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デベロッパー with アップル 第3回

iPhoneで作るみんなのバリアフリーマップ「WheeLog」アプリの挑戦

2022年05月19日 12時00分更新

文● 山本 敦 編集●飯島恵里子/ASCII

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集まった資金を元に開発されたWeb版のWheeLog!アプリ。織田氏はこれからも機能拡張を進めていきたいと話す

EXPO2020のグローバルイノベーターとして選出される

 WheeLogは2020年ドバイ国際博覧会(EXPO 2020)が総額1億ドルを拠出して実施するグローバル・イノベーション、およびパートナーシップ・プログラム「Expo Live」に選ばれ、2019年にはEXPOから10万ドルの助成金を勝ち取った。また、EXPOに参加したことで全世界の人々にWheeLogのプラットフォームを知らせる効果があったと、当時の成功を織田氏が振り返る。

 獲得した助成金を元にプラットフォームの強化も図った。アプリの対応言語を日本語以外の9種言語に広げ、さらにモバイルアプリから寄せられたスポットや走行ログ、つぶやきがパソコンから参照できる「Web版」を新たにローンチした。

 Web版にはバリアフリー化されているお手洗いが探せる詳細検索がある。一方、現時点ではまだWeb版からユーザーがログインして、情報を書き込むことができない。織田氏は今後Web版アプリをさらに整備するため、クラウドファンディングなどを活用した資金調達も検討したいと述べている。

企業や自治体とのプラットフォーム連携も広がる

 WheeLogでは全国の自治体・企業と協調して、それぞれが所有するバリアフリー情報を結びつけて活用するための取り組みにも、力を入れている。

 織田氏によると、これまでに岡山県が所有するバリアフリーマップの維持管理を受託したり、ANAや京急電鉄などが障がい者、高齢者や訪日外国人など、何らかの理由で移動にためらいを持つ人々に快適な移動手段を提供するために推進する「Universal MaaSプロジェクト」との連携も進めてきたという。

ANAや京急電鉄が進めるUniversal MaaSプロジェクトにもWheeLogのプラットフォームが連携する

 国道交通省 観光庁は2020年に「心のバリアフリー認定制度」(参考動画)を創立し、バリアフリー対応と関連する情報の発信について積極的に取り組む国内の観光施設や店舗を対象に認定マークを交付する仕組みを作った。認定制度に賛同するWheeLogも、普及推進を目的とする動画の制作に協力している。

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