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ファーストインプレッション

パナソニック、有機ELテレビのフラッグシップ「LZ2000」などを発表、並列スピーカーで音響をさらに強化

2022年05月10日 13時15分更新

文● 鳥居一豊 編集● ASCII

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 パナソニックは5月10日、有機ELテレビのラインアップを刷新。2022年モデルとして「LZ2000」シリーズと「LZ1800」シリーズを発表した。LZ2000シリーズは77型、65型、55型の3サイズ。LZ1800シリーズは65型、55型、48型の3サイズで6月発売となる。各モデルの予想実売価格と発売予定日は下記の通り。

最大サイズとなる77型のTH-77LZ2000

65型のTH-65LZ2000。スタンドが丸型になっているのが外観上の違いだ

有機ELテレビ:LZ2000シリーズ
「TH-77LZ2000」(77型)、85万円前後、8月5日
「TH-65LZ2000」(65型)、61万円前後、8月5日
「TH-55LZ2000」(55型)、44万円前後、7月8日

有機ELテレビ:LZ1800シリーズ
「TH-65LZ1800」(65型)、49万円前後、6月17日
「TH-55LZ1800」(55型)、36万円前後)6月17日
「TH-48LZ1800」(48型)、31万円前後)6月17日

高コントラストを実現した有機ELパネルを採用
ラインアレイスピーカーも搭載したLZ2000シリーズ

 LZ2000シリーズは、新たに「Dynamicハイコントラスト有機ELディスプレイNEO」を新搭載した。高輝度化を果たした最新のWRGB方式の有機ELパネルに、独自素材を用いた貼り付け構造とバックカバー一体型の放熱プレートを採用(77型を除く)。ここに、暗部シーンの解析精度を32倍に高め、進化したパネル制御技術「Dot ContrastパネルコントローラーPRO」、さらなる高輝度化を実現する「Bright Booster」を採用し、パナソニック史上最高峰という高コントラストを実現している。

 新技術となる「Bright Booster」は、温度センサーと複数のフレームに渡って映像を解析してパネルの発光状態を管理しながら独自の電流制御アルゴリズムによって制御することで、焼き付きなどの問題を回避しながらもパネルの発光性能を最大限に引き出すもの。

 輝度ピークだけでなく中間輝度以上の明るさ感が向上しているという。

 あわせて、テレビ組み立て時に専用の設備でディスプレーの暗部再現性を調整する、パネルチューニングを実施している。これまでは55型、65型だけだったが、LZ2000シリーズでは77型でもパネルチューニングを行っている。

 ドルビーアトモスに対応する内蔵スピーカーシステムも大きく進化した。従来通りのテクニクスが監修した「Tuned byTechnics」にくわえ、テレビ画面の下にあるフロントスピーカーは、複数個のスピーカーを並列に配置したラインアレイスピーカーを新搭載。77型では18個、65型では16個、55型では14個のスピーカーが配置される。小型の円形スピーカーを複数採用することで、低音再生能力を高めるだけでなく、ラインアレイとすることで個々のスピーカーの音の干渉が減り、よりクリアな再生が可能となっている。

TH-65LZ2000のスピーカー配置。フロントにあるラインアレイスピーカーは16個搭載されていることがわかる

TH-65LZ2000の側面部。ここにワイドスピーカーが配置されている

TH-65LZ2000の上部。ここにあるのがイネーブルドスピーカー。テクニクスのロゴもある

 これにくわえ、テレビの側面にワイドスピーカー、上部にイネーブルドスピーカー、背面にはウーファーとパッシブラジエーターを配置したスピーカーシステムとなっている。アンプ出力は、77型が170W、65型が160W、55型が150Wとなる。また、ラインアレイスピーカー搭載により、試聴する位置に合わせて音の放射特性を制御する「サウンドフォーカス」機能を新採用。ひとりで楽しむときに正面に音を集中させる「ピンポイント」、家族みんなで聴くときに特定の一人だけ音を聴こえやすくする「スポット」、一定のエリア以外へ音が聴こえにくくする「エリア」、部屋全体に音が広がる「アンビエント」の4つのモードが選べるようになっている。

 実際に体験したが、「ピンポイント」は正面に音が集中し、正面だけ音量が増した感じになる。だから、音量を下げて聴くことができ周囲への影響が少なくなる。「スポット」では聴きやすくなる場所を動かすこともでき、音量感の変化がよくわかる。深夜での視聴や家族と一緒の視聴など、さまざまな環境に合わせて使い分けできる面白い機能だ。

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