親なら知っておきたい人気スマホアプリの裏側と安全設定 第156回
若者は炎上を嫌い、公開コミュニケーションを避けている!?
TwitterもInstagramも投稿率は2割以下。「SNSは見るけど投稿はノーサンキュー」
2022年03月01日 09時00分更新
TwitterとInstagram、認知度は8割超だが……
若者の間では、InstagramやTwitterの人気が高いが、利用実態はどうなっているのか。スマホ・ケータイ所有者を対象としたNTTドコモモバイル社会研究所のTwitterとInstagramの利用動向調査(2021年1月調査)を見てみよう。
Twitterの認知度は全体で86.9%と高い。またTwitterの利用率(月1回以上利用)は全体で約4割だったが、若年層では特に高く10~20代女性で8割以上、10~20代男性で7割以上となった。
一方、投稿率は全体で17.3%に留まっている。利用率同様、若年層ほど高く、10代女性で5割、20代女性で4割以上、10~20代男性も約4割が投稿している。
しかし逆に言えば、10~20代の若者でも投稿率は半数前後に留まる。つまり、情報取得に利用するだけで、投稿をしないユーザーは多いのだ。
Instagramは若い女性に人気
Instagramの認知度は全体で82.9%と8割を超える。Instagramの利用率は全体では3割以上だが、10~20代女性では8割を超える人気だ。一方、投稿率は全体では13.8%だが、10代女性は52.5%、20代女性は46.7%が投稿していた。
なお、Instagramは若年層ほど利用率、投稿率ともに男性より女性が大幅に高くなる傾向にあった。
「アカウントは必要。友だちの投稿を見たり、好きなタレントの投稿も見たいから」と、ある大学生は言う。「でも炎上とか個人情報特定のニュースを見ていると、投稿するのが怖くなる。特別、投稿したいこともないし。コミュニケーションのためにはストーリーズとDMで十分」。
大人世代でも情報を得るためだけにアカウントを持ち、投稿はしないという人は多い。若者世代でもそれは同様だが、それだけでなく炎上などを恐れて投稿を警戒している面もあるようだ。ストーリーズなどの消える系機能の人気と根っこは同じだろう。コミュニケーションは大人の目に見えるところだけで交わされているわけではないのだ。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki

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