第12世代のCore i5-12400を採用、ストレージも1TB SSDと小型ケースながら大容量
パソコンショップSEVEN自社でも業務用PCに採用! コンパクトでテレワークやリビングPCにも最適「SR-ii5-7660L/S9」の使い勝手のよさとは?
2022年03月02日 11時00分更新
机の上に置くことを念頭に設計したモデル
サイズとスペックともに妥協なし
──今日はよろしくお願いします。まずは、SR-ii5-7660L/S9のコンセプトを教えていただきたいです。このマシンは、どういった層に向けたパソコンなのでしょうか。
西川 龍氏(以下、西川氏):第12世代Coreプロセッサーを搭載したコンパクトなデスクトップパソコンをラインナップに加えたいという想いから、SR-ii5-7660L/S9を用意しました。弊社では、昨今のテレワーク需要を受けて法人の方からのビジネスユースとしてコンパクトなパソコンの売り上げが伸びています。個人のお客様ですと、コンパクトでブック型のスリムパソコンが好評です。
中嶋 孝昌氏(以下、中嶋氏):今回のSR-ii5-7660L/S9は、“机の上に置く”ということを念頭に設計しています。ブック型のスリムパソコンですと、机の上でも下でも置けるのですが、電源ボタンやUSBポートへ若干アクセスしづらい場面があります。そのため、机の上での使い勝手のよさを配慮して、PCケースを選択しました。
──すると、このSR-ii5-7660L/S9は個人よりも法人に向けたモデルということになるのでしょうか?
西川氏:ノートパソコンをテレワークに使用されている方は多いと思うのですが、ノートパソコンのディスプレーは小さくて見えづらいと感じたり、複数のディスプレーを使いたいと考えたりするお客様に、このSR-ii5-7660L/S9はピッタリだと思います。机の下に大きなマシンを置くスペースがないというお客様もいらっしゃると思いますが、SR-ii5-7660L/S9であれば、コンパクトなサイズですので、机の上に置いてもあまり邪魔になりません。また、SR-ii5-7660L/S9はHDMI出力も用意されていますので、リビングのテレビと接続して、動画を楽しんだり、Webブラウジングしたりといった使い方も可能です。
中嶋氏:このSR-ii5-7660L/S9の魅力の1つは、コンパクトなサイズがゆえの机の上の作業スペースを広く確保できるということだと思います。それはテレワークももちろんなのですが、たとえば学生の方がオンラインで講義を受けたり、家族で動画を楽しんだりする際に、このSR-ii5-7660L/S9は活躍できるのかなと思います。
──少し話があがりました、テレワーク以外の用途ではいかがですか?
中嶋氏:最近、とくに多くお問い合わせいただくのが、業務や趣味としてプログラミングで使用するため、ディスクリードGPUを搭載していないモデルがほしいというものです。そういった用途にも、このSR-ii5-7660L/S9は魅力的な存在だと自負しています。
西川氏:以前、プロのカメラマンの方から購入のご相談を受けたことがあります。ノートパソコンでは性能が足らなうえ、ノートでは画面サイズや色味の確認が難しい、大型のディスプレーが接続できる高機能なデスクトップパソコンを検討している、という内容です。SR-ii5-7660L/S9であれば場所も取りませんし、十分活躍できるのではないでしょうか。
──テレワークでも需要はあると思いますが、BTOでWebカメラを選ぶことも可能ですか?
西川氏:はい、用意しています。最近はそれほどではないのですが、コロナ禍の初期の頃は、店頭でWebカメラが品薄になったこともあり、BTOでWebカメラを選ばれるお客様は非常に多かったですね。
──御社の中で、今回のSR-ii5-7660L/S9のようなコンパクトなパソコンは人気はあるのですか?
中嶋氏:弊社であつかっているmini-ITX対応ケースは、In Winの「IW-BQ696S Chopin-Silver」とFractal Designのキューブ型「Core 500 Black」の2種類があります。コンパクトなパソコンというのは個人のお客様にも人気は高く、とくに後者のケースはATX電源ユニットが使えるほか、ビデオカードを搭載できるスペースがあることから、ゲーミング向けとして購入される方もいらっしゃるようです。中にはラックに設置したいという理由から、キューブ型を選ばれる方もいます。弊社では、このCore 500 Blackを用いたゲーミング向けモデルも用意できないかと検証中ですので、今後にご期待ください。
──ゲーミング向けのコンパクトパソコンはおもしろい存在ですね。このSR-ii5-7660L/S9で、ビデオカードを搭載するのは難しいでしょうか?
西川氏:SR-ii5-7660L/S9で採用しているケースのIn Winの「IW-BQ696S Chopin-Silver」には、PCI用の拡張スロットは用意されていません。それに、付属の電源ユニットは定格出力が150Wしかないため、ビデオカードの増設は難しいと考えています。今回のマザーボードには、Thunderboltは搭載されていませんが、今後、外付けGPUボックスを使って超小型ゲーミングパソコンとして取りあつかえないかなど、検討してみたいと思っています。
──CPUに話を移しますが、i5-12400を選んだ理由を教えてください。
西川氏:コンパクトなパソコンですので、CPUの消費電力と発熱を検証したうえで、もっとも性能が高いCPUということで、i5-12400を選んでいます。このi5-12400は、6コア/12スレッドですが、TDPは65Wに抑えられていすし、以前の第11世代Coreプロセッサーと比べても格段に性能が向上しています。実際に使用していても、パワーアップが実感できるほどですので、パソコンの刷新を計画されている方には魅力的な存在だと考えています。
中嶋氏:弊社では似たようなモデルがある場合、スペックの高いほうがお客様に好まれる傾向があります。とくにSR-ii5-7660L/S9のようなコンパクトなパソコンですと、お客様が自らアップグレードするのは手間になるので、最初からスペックが高いものを選ぶ方が多いのかなと思っています。
──CPUクーラーは、リテールクーラーを採用しているとのことですが、CPUの冷却は大丈夫ですか?
西川氏:第12世代Coreプロセッサーでは、CPUクーラーも刷新されまして、実際に弊社で検証した限りでは、平常時で30~40度、ベンチマークを実行した負荷を掛けた状態で平均60度、ピーク時74度と、十分低い結果となりました。ですので、リテールクーラーでも冷却性能は十分と判断した次第です。
──BTOで、ほかの第12世代Coreプロセッサーは選べますか?
西川氏:弊社での検証では、Core i7以上のCPUは高負荷が続く場合、150Wしかない電源ユニットの定格出力では安定動作は厳しいと判断しました。また、TDPの関係で「Core i5-12600K」でも不安が残ります。ですので、現状は、SR-ii5-7660L/S9で選択できるCPUの最上位はi5-12400となります。また、ダウングレードで「Core i3-12100」もBTOで用意していますし、LGA1700のCeleronも登場予定ですので、そちらもBTOに加えるつもりでいます。そのほか、現在、i5-12500が搭載できるかどうかを検証中ですので、お待ちいただければと思います。
──先ほどの話にあがった、キューブ型の第12世代Coreプロセッサー搭載モデルも用意されるのですか?
西川氏:はい、これは早急に用意する予定でいます。キューブ型が好きなお客様に提案できる新モデルになるかと思います。