第69回 SORACOM公式ブログ

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AIカメラ最新事例に学ぶ「AIカメラ導入3つのカベと乗り越え方」

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 本記事はソラコムが提供する「SORACOM公式ブログ」に掲載された「AIカメラ最新事例に学ぶ「AIカメラ導入3つのカベと乗り越え方」」を再編集したものです。

2022年1月に開催された「第6回 Japan IT Week 関西」において、株式会社ソラコム 松下 享平が、アームの内海社長、ルネサス エレクトロニクスの執行役員 兼 オートモーティブソリューション事業本部 事業本部長 片岡氏とともに、特別講演「AI・IoTで実現させるDX」に登壇しました。

セッションは、実践的なAIカメラ活用事例と導入のポイントをご紹介しました。レポート形式でご紹介します。

なぜ今、AIカメラ活用なのか?

昨今の社会情勢の影響を受け、テレワークが一気に進んでいます。リモートワークが拡がったのは、従来オフィスでしていた仕事だけではありません。現地に赴いてチェックすることが必要だった点検など、現場業務においても人手を最小限にしてリモート化、デジタル化する取り組みが進んでいます。

IoTは、モノやコトの状態をリモートから把握できるようにする技術です。基本的には、センサーを用いますが、センサーは、基本的に温度、湿度、加速度、距離といった物理現象をデジタル化しますが、これらセンサーの代わりに使うことができるのがカメラです。

カメラの活用が有効なのはどういうケースでしょうか?3つのケースをご紹介します。

ケース1:既存設備にセンサーの取り付けが難しい

既存の設備をIoT化する場合、デジタル出力が無かったり、センサーの取り付けや計測が困難な場合があります。例えば、古くから動いているメーター設備が考えられます。

ケース2:広範囲で対象が多い

計測すべき対象が多く、ひとつずつセンサーを取り付けると費用対効果や労力が見合わない場合があります。例えば、物流倉庫で不特定多数の荷物の移動を計測するような場合が該当します。

ケース3:目視業務の置き換え

人が目視でチェックしていたような事象の中には、数値化しにくいなど、人が見て判断するほかなかった業務も含まれます。例えば、キズや色味といった品質チェックがあります。

このようなケースは、デジタル化は難しいと諦めずに、状況をそのまま写し取れるカメラの活用を検討してみてください。

カメラを使ってできることの一例としては、計測器やスイッチの状況を見る、在庫の有無を知る、通行している人を数える、生産品の仕上がりを調べるなどが考えられます。

お客様事例に見る、AIカメラ活用法

ダイキン工業様では、オフィステナントビルに取り付ける空調機器の、内部の様子をカメラで撮影しクラウドに送信、AIによる分析によって清掃時期を自動判別しています。

これまで、夜間や休日に対応せざるを得なかった点検業務を自動化したことで、メンテナンス業務におけるワークスタイル変革にもつながったということです。

ダイキン工業様の活用事例

JR東日本情報システム様では、商業施設の混雑度の可視化にAIカメラを利用しています。

館内の画像を取り込み、画像内のどの領域に人がいたかという情報を数値化してクラウドに送信し、それをもとに館内画像をイラスト風の背景と人型のアイコンに置き換えて表示します。画像はイラストに置き換わっているため、来店者のプライバシーも担保できます。

JR東日本情報システム様の活用事例

オージス総研様では、アナログメーターの上にカメラを取り付けて、画像解析によりデジタル化するソリューション「Octopusiot」を提供されています。このようなデバイスから見える化までがセットになったソリューションを使えば、短期間で導入することができます。

用途に合わせたIoTソリューションが月額でご利用いただける「IoT SELECTION connected with SORACOM」でも提供されておりますので、ご関心がある方はご覧下さい。

ージス総研様のアナログメータ可視化サービス「Octopusiot」

業務におけるカメラ活用で確認しておきたい「3つの課題」

しかし、いざAIカメラを活用しようと考えた時、必ずぶつかる3つの課題があります。

1.取り付けの課題

事象を計測するためにカメラを取り付けようとすると、大抵天井や壁などの高いところ、装置の側面など難しい場所に、角度を微調整して取り付けることになります。加えて、電源ケーブルなどの取り回しが必要です。

2.通信環境の課題

カメラで撮影したデータが、カメラ内部のSDカードに保存されている状態では、データを必要なときにすぐ見ることができません。そこで鍵となるのが「通信」です。

有線LANやWi-Fiを使おうとすると、既設のネットワークを使うための申請が必要になったり、新たに敷設する必要が出てきます。こんな時、スマートフォンと同じセルラー通信を使えば、初期費用を抑え、短期間で利用を開始できます。

3.データ活用の課題

カメラから映像データをクラウドに保管しても、そのデータを必要に応じて閲覧する手段がなければ意味がありません。必要なときにデータを閲覧・分析するためのアプリケーションを開発する必要があります。

IoTとAIの技術が融合したS+ Cameraシリーズ

S+ Cameraは、SORACOMのIoT技術と設置作業で得られた知見により、上記3つの課題を解決します。市販の汎用的なマウンタに対応し設置も簡単、Linuxベースの小型コンピューターとセルラー通信(LTE)を搭載、取り付けて電源をいれればすぐに使い始められます。最も大きな特徴は、カメラで撮影した画像を閲覧も可能な専用のコンソールと、カメラに自作のAIアルゴリズムをリモートインストールする機能が用意されている点です。

カメラを購入するまえに試せる「トライアル機能」も充実していますので、AIカメラ活用をお考えの方はぜひお試しください。

プレゼンテーション詳細はこちらでご覧いただけます。

AIカメラ最新事例に学ぶ「AIカメラ導入3つのカベと乗り越え方

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