アップルの定額制音楽配信Apple Musicに、新しくAIアシスタントのSiriによる操作に特化した「Voiceプラン」が加わり、12月14日からサービスを開始した。1週間試した筆者が、月額480円の安価なVoiceプランはApple Musicのほかのプランに比べて「お得」と言えるのか解説したい。
新設されたVoiceプランの3つの特徴
Apple Musicは9000万曲以上の音楽作品を、月額固定の利用料金で楽しめるアップルの音楽配信サービスだ。もっともスタンダードな個人プランが月額980円で楽しめるほか、1つのアカウントに6台までのデバイスが同時にアクセスできる月額1480円のファミリープラン、学生が最長4年間利用できる月額480円の学生プランがある。
新設されたVoiceプランには大きく以下3点の特徴がある。
・ユーザーインターフェースがSiriに最適化されている
・個人プランと比べて「できないこと」がある
・誰でも申し込めるプランの中では最安の月額480円
以上を踏まえてVoiceプランの詳細を確認していこう。
Voiceプランは「無料でお試し」ができる
Apple MusicのVoiceプランによる音楽再生はiOS 15.2を搭載するiPhone 6s以降、iPadOS 15.2搭載のiPadのほか、tvOS 15.2搭載のApple TV 4KとApple TV HD、watchOS 8.3搭載のApple Watch、およびmacOS 12.1搭載のMac、そしてソフトウェアバージョン15.2以降のHomePodで楽しめる。つまり「Siriを搭載するデバイス」であることが条件。Android版アプリとWebブラウザ版のApple Musicでは利用できない。
Siriといえば、声による操作に対応するアップルのAIアシスタントとして有名だ。Siriに話しかければ、Apple MusicのVoiceプランへの申し込みも音声操作でできる。Siriに「Hey Siri, Apple Music Voiceプランのお試しを開始して」と話しかけるだけで、すぐに登録が完了する。
Apple Musicを利用したことのない方のために、7日間のお試し期間が設けられている。お試し利用の場合は、決済情報の入力は不要だが、さらにクレジットカードなど支払方法を追加すれば3ヵ月間の無料体験が申し込める。
ただ、Voiceプランを選んだまま、すぐに3ヵ月無料体験に申し込む前に一考したい。その理由は、7日間じっくりとVoiceプランを試してから、月額980円の個人プランの無料体験を申し込んで使い勝手を比べた方が良いと思うからだ。Apple Musicのサービスが気に入った場合、4ヵ月目以降に、どちらのプランで続けるべきかが判断ができる。3ヵ月のトライアル期間中にプランを変更すると有料の本登録に切り替わってしまう。