インテル11世代Core i5搭載の変形型<Lenovo IdeaPad Flex 560i Chrome book>をレビュー

PCとスマホのあいだを綺麗に埋めてくれるレノボの Chromebook 、360度ヒンジでフレキシブルに使える!

文●貝塚/ASCII

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注目モデル<Lenovo IdeaPad Flex 560i Chromebook>と
<Lenovo IdeaPad Flex 360i Chromebook>のメリット

<Lenovo IdeaPad Flex 560i Chromebook>

 同社が11月30日に発表したばかりの<Lenovo IdeaPad Flex 560i Chromebook>と<Lenovo IdeaPad Flex 360i Chromebook>も、360度回転式のディスプレーを備える Chromebook だ。その魅力を紹介しよう。

<Lenovo IdeaPad Flex 560i Chromebook>はモノトーンでシックに Chromebook ロゴを配している

キーボード部分も加飾要素が少なく、シンプルだ

ボトムケースには、大きめに排気孔を開けている

右側に、電源ボタン、ボリュームボタン、USB 3.0 Type-C端子、セキュリティー・キーホールを備える

左側に、USB 3.0 Type-C端子、USB 3.0 Type-A端子、マイクロフォン/ヘッドフォン・コンボ・ジャック、microSDメディアカードリーダーがある

ウェブカメラ部分に、手動で開閉するシャッターを設けている

 <Lenovo IdeaPad Flex 560i Chromebook>は13.3インチの Chromebook で、主なスペックはCore i5-1135G7/Celeron 6305U、8GB/4GBメモリー、256GB SSD(M.2)/64GB eMMC、13.3型ディスプレー(IPS液晶/1920×1080ドット/10点マルチタッチ)などとなっている。サイズはおよそ幅310×奥行き212×高さ16.95mm、重量は約1.38kgと標準的。インターフェースは、USB 3.0 Type-C端子×2、USB 3.0 Type-A端子×2、microSDスロット、3.5mmミニジャック、HDMI端子と充実しており、バッテリー駆動時間は最大10時間だ。

 <Lenovo IdeaPad Flex 360i Chromebook>は11.6インチのコンパクトな Chromebook で、主なスペックはCeleron N4500、4GBメモリー、32GB eMMC、11.6型ディスプレー(IPS液晶/1366×768ドット/10点マルチタッチ)など。サイズはおよそ幅285.5×奥行き205.2×高さ18.45mmで、重量は約1.25kg。インターフェースとしてUSB 3.0 Type-C端子×2、USB 3.0 Type-A端子、microSDスロット、3.5mmミニジャックを採用している。

 基本的なスペックは上記のとおりで、2モデルともインテル製プロセッサーを搭載し、10点マルチタッチに対応する360度回転式の Chromebook という共通点を持っているが、キャラクター的にはまったく異なる存在だ。

 <Lenovo IdeaPad Flex 560i Chromebook>は、第11世代のCore i5-1135G7を搭載し、ビジネス向けのスタンダードなノートパソコンとして十分な性能を持った、メイン級での利用も見据えた運用が可能なモデルだ。また、バリエーションとしてCeleron 6305Uモデルを用意することで、価格を抑えながら、サブとして、または低負荷な作業に対応できるPCを導入したいというニーズにも対応している。スタイラスを同梱するため、手書きのメモやイラストなどの作成にも対応する。

 一方の<Lenovo IdeaPad Flex 360i Chromebook>は、より独創性の高いモデル。携帯をする機会が多い人に向いたコンパクトな設計で、スペックも<Lenovo IdeaPad Flex 560i Chromebook>と比較すれば控え目だが、11.6型という小型設計ながらHDMI端子によって外部のディスプレーに映像を出力できるという飛び道具的な一面を持ったモデルだ。書類や資料の作成、ブラウジングやメールの作成など、プロセッサーへの負荷が低い使い方が業務のほとんどだが、ときにはプレゼンテーションなどで資料を外部ディスプレーに出力する必要がある、といった人には、ぴったりハマる選択肢になる。

<Lenovo IdeaPad Flex 360i Chromebook>

<Lenovo IdeaPad Flex 360i Chromebook>はカラーの Chromebook ロゴを配し、一部の仕上げを変えることで、よりポップな仕上がりとなっている

スピーカーをキーボードの上部に配することで、幅いっぱいまでキーを配置

ボトムケースに排気口はない

右側にUSB 3.0 Type-A端子、HDMI端子、セキュリティー・キーホールを備える

左側にUSB 3.0 Type-C端子、USB 3.0 Type-A端子、microSDスロット、3.5mmミニジャック

 質感にも優れている。カラーバリエーションは<Lenovo IdeaPad Flex 560i Chromebook>が暗めの“アイアングレー”、<Lenovo IdeaPad Flex 360i Chromebook>が明るめの“アークティックグレー”の、それぞれ1色展開。表面はマットで、サラサラとした手触りだ。

 2モデルともトップカバーには Chromebook のロゴとレノボのロゴを配しているが、<Lenovo IdeaPad Flex 560i Chromebook>はモノクロームでシックな印象、<Lenovo IdeaPad Flex 360i Chromebook>はカラーのChromeロゴに、右側3分の1程度の仕上げを変えて、よりポップな印象に仕上げている。従来のノートパソコンに近い使い方が想定できる<Lenovo IdeaPad Flex 560i Chromebook>と、よりフレキシブルで、新ジャンルの製品という性質の強い<Lenovo IdeaPad Flex 360i Chromebook>という、それぞれの性格をデザイン面にも反映しているようで面白い。

テントモード状態の<Lenovo IdeaPad Flex 560i Chromebook>

 また、回転ヒンジの完成度の高さも2モデルの魅力の1つだろう。変形するノートパソコンはここ10年ほどで定着したが、同社はかなり多くの変形型ノートパソコンをリリースしてきた。中でも、YOGAシリーズにも使われている360度回転ヒンジは、渋みとスムースさのバランス、安定感が抜群。工業製品において、稼働部が増えることは壊れるポイントが増えることを意味するが、<Lenovo IdeaPad Flex 560i Chromebook>と<Lenovo IdeaPad Flex 360i Chromebook>においてはその心配は要らない。変形型というジャンルを追求してきたメーカーならではの品質の高さが感じられるだろう。

レノボの回転ヒンジはYogaシリーズなどで培われた、完成度の高いものだ