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ASCII Power Review ― 第147回

SIGMA「Iシリーズ」単焦点レンズ6本試用レビュー = 気になる高性能&コンパクトレンズを一気に使ってみた[後編]-倶楽部情報局

2021年10月27日 18時00分更新

文● ASCII倶楽部編集部

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 本日は、ASCII倶楽部の人気記事「SIGMA「Iシリーズ」単焦点レンズ6本試用レビュー = 気になる高性能&コンパクトレンズを一気に使ってみた[後編]」を紹介します。


 シグマのミラーレス専用レンズ「Iシリーズ」 全6本試用レビューです。前半では各レンズの紹介と、基本性能の違いについて、試写で紹介しました(「SIGMA「Iシリーズ」単焦点レンズ6本試用レビュー = 気になる高性能&コンパクトレンズを一気に使ってみた[前編]」)。

 後編ではSIGMA「fp L」と共に自由に撮影し感じたことをお伝えしていくことに。ただ、あくまでも個人的印象や好みなので、その点はご了承ください……。

シグマIシリーズ全6本を持ち、今回は歩き回って撮影してみた。

世界最小のフルサイズ・ミラーレスには
やはり単焦点の「コンパクト三兄弟」!

 掲載した作例はDNG+JPEGで記録したJPEGデータである。設定としては、
ホワイトバランス:オート
カラーモード:スタンダード
レンズ光学補正
回折:オフ(普段のスナップではあまり絞らないので)
周辺光量:オフ(光量低下もレンズの味だと考えて)
にて、撮影している(作例はすべてクリックすると拡大表示になります)。

 まずはF値控えめの「コンパクトタイプ」(24mmF3.5、45mmF2.8、90mmF2.8)から。この3本を組み合わせるメリットは、やはり携帯のしやすさだろう。秋から冬に着用するポケットの大きなコートなら、カメラを首にかけ残り2本はポケットに入れ手ぶらで撮影を楽しむこともできる。

 広角、標準、望遠と焦点距離が適度なステップでバラけているのもいい。フィルター径も同じで、話題のマグネット型レンズキャップも共通だ。

 単焦点だと頻繁にレンズ交換をすることになるが、その際キャップの組み合わせが面倒に感じることもある、なのでレンズキャップが共通なのは何気にうれしいポイントだ。

「コンパクトタイプ」3本(24mmF3.5、45mmF2.8、90mmF2.8)の組み合わせは携帯性が抜群。

 「45mm F2.8 DG DN」は人の見た目に近い標準レンズで、被写体との距離感によって広角のようにも、望遠のようにも撮れる。50mmより少しだけ短い45mmという焦点距離もマニア受けする(実際大差はないけど……)。

 最初は開放F2ならいいのに~と思っていたら、35mmに65mmと前後の焦点距離で開放F2レンズをラインナップするあたりはシグマは商売上手である。

「45mm F2.8 DG DN」・絞りF8・シャッタースピード1/320秒・ISO100。 細部を拡大して見るとキレキレのシャープ感ではないが、しっかり解像されているのがわかる。

「45mm F2.8 DG DN」・絞りF5.6・シャッタースピード1/125秒・ISO100。街中のオブジェをアップで撮影。少し望遠のような構図に。背景がボケすぎないように絞りはF5.6 にした。

「45mm F2.8 DG DN」・絞りF2.8・シャッタースピード1/50秒・ISO200。シャッタースピードは1/50秒だったが手ブレはギリセーフといったところ。シンメトリーな被写体でも歪みは無く補正されている

「45mm F2.8 DG DN」・絞りF2.8・シャッタースピード1/30秒・ISO100。夕暮れ時に絞り開放で撮影。微妙なピンボケやブレもあるが、気になるほどではない。

「45mm F2.8 DG DN」・絞りF2.8・シャッタースピード1/50秒・ISO800。奥行のある風景なら、構図次第で広角のような遠近感になるもの標準レンズの面白いところ。

「45mm F2.8 DG DN」・絞りF2.8・シャッタースピード1/60秒・ISO4000。かなり暗い状況だったので、ISO感度4000まで上げてブレを防いだ。

 「90mm F2.8 DG DN」は最近では珍しいF値控えめの中望遠。そういえばズームが主流になる前は105mmF2.5や135mmF3.5といったレンズが多々あった事を思い出す。

 絞り開放では望遠らしいボケ感で、最短の50cmまで寄ればマクロ的な写真も撮れる。携帯もしやすくスナップ向き中望遠レンズだ。

「90mm F2.8 DG DN」・絞りF2.8・シャッタースピード1/2000秒・ISO100。中望遠らしいボケ感と遠近感の圧縮効果で、被写体を引き立てくれる。

「90mm F2.8 DG DN」・絞りF2.8・シャッタースピード1/250秒・ISO100。遠景を絞り開放で撮影したが、ピント位置を見るとかなり解像感が高いことがわかる。

「90mm F2.8 DG DN」・絞りF2.8・シャッタースピード1/1250秒・ISO100。近接撮影ではさすがに輪郭部ににじみがあるが、それでも細部の解像は十分満足できる。

「90mm F2.8 DG DN」・絞りF2.8・シャッタースピード1/60秒・ISO500。近接撮影で背景ボケを活かした一枚。中望遠でもここまで寄れるのは、このレンズのメリットだ。

「90mm F2.8 DG DN」・絞りF2.8・シャッタースピード1/50秒・ISO800。中望遠で夜の街をスナップしていると、多彩なボケが発見できて楽しくなる。

「90mm F2.8 DG DN」・絞りF2.8・シャッタースピード1/50秒・ISO6400。厳密に見れば少し画質劣化が感じられるISO6400の高感度だが、拡大して見なければ画質的には不満はない。

 「24mm F3.5 DG DN」はスペックだけ見れば一般的な標準ズームの広角側と変わらないが、絞り開放や近接撮影では並みのレンズでは味わえない独特の描写になる。もちろん絞れば画面全域整った写真にもなり、撮り方次第での変化を楽しめる。

「24mm F3.5 DG DN」・絞りF8・シャッタースピード1/125秒・ISO100。F8 まで絞って撮影。周辺部は周辺光量補正がオフなので多少の光量低下はあるが、像の乱れなく全体的に整った画質である。

「24mm F3.5 DG DN」・絞りF3.5・シャッタースピード1/2500秒・ISO100。絞り開放で光量低下を強調するため露出もアンダーにしてみた。4×5カメラの超広角レンズのような周辺光量低下にハマる。ちなみにRAW現像で周辺光量を調整すれば、きちんと補正される。

「24mm F3.5 DG DN」・絞りF3.5・シャッタースピード1/1250秒・ISO100。絞り開放で最短撮影距離近くまで近寄れば、周辺部はボケと像の流れが相乗効果となり合焦部を引き立っててくれる。

「24mm F3.5 DG DN」・絞りF3.5・シャッタースピード1/40秒・ISO1600。広角なのでシャッタースピード1/40秒でもしっかり構えれば手ブレは目立たない。当たり前だが夜景なら絞り開放でも光量落ちは気にならない。

「24mm F3.5 DG DN」・絞りF3.5・シャッタースピード1/20秒・ISO3200。シャッタースピード1/20秒だと手ブレはかなり怪しいが、数枚撮ったうち偶然ブレが目立たなかった一枚。

「24mm F3.5 DG DN」・絞りF3.5・シャッタースピード1/4秒・ISO100。人通りが無かったので、しゃがみ込んでカメラを固定。手ブレ補正がなく開放F値が暗くても工夫すれば何とかなるかと。

「F2 三兄弟」の写りはボケが魅力 個性があって楽しいのだ

 「開放F2タイプ」(24mmF2、35mmF2、65mmF2)の3本は、「コンパクトタイプ」と比べれば手にしたときに重厚さを感じるが、それでも開放F2のレンズとしては十分小型だ。

 せっかく開放F値が明るいのなら、それを活かさないともったいない。ということで今回作例を撮るにあたり、この3本の作例はすべて開放F2で撮ることにした。

「開放F2タイプ」の3本(24mmF2、35mmF2、65mmF2)では、やはりボケを活かした写真を楽しみたい。


 続きは「SIGMA「Iシリーズ」単焦点レンズ6本試用レビュー = 気になる高性能&コンパクトレンズを一気に使ってみた[後編]」でお楽しみください。

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