デルは7月1日、アニメーション・プロダクションのボンズにおいて、PCやワークステーション、サーバーといったデル製品が導入されIT基盤を刷新したと発表。
ボンズは1998年の創立から業界の中心的なプレイヤーとして活躍しているアニメーション制作プロダクション。代表作としては2009年から 2010年にかけてテレビで放送された「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」や、近年では3⽉から5期目のテレビ放映がスタートした「僕のヒーローアカデミア」、4⽉にテレビ放送が始まった「ゴジラ S.P <シンギュラポイント>」、さらにはオリジナル劇場用アニメーション映画「EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション」など人気作・話題作を手掛けている。
アニメーション制作の現場では、制作プロセスのデジタル化が進んでCGを扱うケースも増えているが、業務端末やストレージ、サーバー、ネットワークなどIT基盤も十分なデータ処理能力とキャパシティーが必要となり、なおかつ数年後を見越してのIT投資を検討する必要がある。
ボンズでは社内のPC・ワークステーションなどのリース切れのタイミングや人員の増強、部署の移転などを機に、IT基盤の刷新が必要になり、デルの製品群の導入を決定。これまでにもデルのPCやワークステーション100台強を導入し、4年にわたる運用の間、故障対応を求めたケースはわずか10数件で機器トラブルはゼロに近かったという信頼性や、製品選択肢の広さなどを評価して2020年にIT基盤を全てデル製品で統一した。
刷新されたIT基盤のうち、PC・ワークステーションは撮影部の業務とレンダリング用に使うワークステーションとして「Dell Precision 3630 Tower」に切り替えられたほか、色彩・美術・設定などの業務用および経営・事務用に「OptiPlex 5070」を採用。プロデューサーや制作部のデスクワーク用には「Dell Latitude 7400 2-in-1」「Dell Latitude 3500」を導入。また、サーバー環境も刷新され、従来のサーバー群を「Dell EMC PowerEdge R640」「Dell EMC PowerEdge R340」に切り替え、共有ストレージとして「Dell EMC PowerVault ME4」を導入。さらに、撮影部の拠点と本社と結ぶネットワークの性能向上と冗長化を目的に「Dell EMC PowerSwitch」を導入したという。
IT基盤の刷新により、業務端末ではレンダリングなどのデータ処理において20~30%の作業効率化向上を実現したという。ボンズでは、今後リモートワーク環境の整備に向けた取り組みも進めているとしている。