本記事はソラコムが提供する「SORACOM公式ブログ」に掲載された「ラズパイ活用からAIカメラまで、IoTを始めるための「IoTレシピ」新規公開の3件のご紹介」を再編集したものです。
こんにちは、ソラコムのテクノロジー・エバンジェリスト 松下(ニックネーム:Max)です。
このブログでは、最近公開となったIoTレシピ3件を紹介します。
AIカメラを使った来客分析や、LTEルーターを用いた制御用パソコンへの遠隔メンテナンス、Raspberry Piによる会議リマインダーと、どれも今すぐ役立つ内容です。
SORACOM IoT DIYレシピとは?
普段の生活や職場での困りごとに対して、IoTで解決する方法を「IoTレシピ」として紹介しているのがSORACOM IoT DIY レシピです。
IoTレシピにはシステムの構築手順だけでなく、必要となる機材や費用、設置方法が書かれており、作業を通じてIoTの全体像を学ぶことができます。そのため、これからIoTを始めようと考えている方や、IoTへ取り組むためのテーマを探している方に最適です。
新規公開のIoTレシピ、3件のご紹介
AIカメラ「S+ Camera Basic」とAWSで作る、来客分析システム
カメラは「センサーの取り付けが困難な対象のデジタル化」に適しています。一例としては “人” があるでしょう。一方で、画像はテキストデータと比較してサイズが大きいため、カメラ画像をクラウドで保存や分析を行おうとすると、通信を圧迫します。
カメラ内にAI機能を持つ「S+ Camera Basic(サープラス カメラ ベーシック)」は、AIで人の顔を認識した時だけクラウドと連携するため、通信量を抑えつつクラウド活用ができます。このIoTレシピでは、S+ Camera Basicとクラウドを組み合わせて、来客数の時間帯分布や年齢層を分析するシステムを実現します。
本レシピの想定制作時間は150分、初期費用は約5万5000円です。(費用の内訳はIoTレシピ内をご覧ください)
製造業でよくあるのが、生産設備の制御やデータ収集にWindowsパソコンを使用する構成です。働き方改革やテレワーク化を背景に、これまで現地で実施していたパソコンの保守をリモートで行なう必要性が高まっていますが、通信回線の契約や工事といった手間が課題でした。
このIoTレシピでは、スマホと同じ「LTE」の通信を利用した産業用ルーター RUT240とSORACOMのサービスを活用して、回線契約や工事の手間やパソコンへの変更を最小限にしつつ、リモートから安全にメンテナンスを行なえる仕組みを整えます。
本レシピの想定制作時間は60分、初期費用は約2万3000円です。(費用の内訳はIoTレシピ内をご覧ください)
Raspberry PiとGoogle カレンダーを連携する、会議リマインダー
大事な予定を逃さないように、カレンダーのリマインダー機能を活用している方も多いのではないでしょうか。しかし、どの予定もリマインドを設定すると、逆に予定を見逃してしまう可能性もあります。
このIoTレシピは、IoTでよく利用される小型コンピューター “Raspberry Pi”(通称:ラズパイ)とGoogleカレンダーを連携して、重要度の高い予定だけを音と電子ペーパーで通知をしてくれる「会議リマインダー」を作ります。
本レシピの想定制作時間は90分、初期費用は約2万8000円です。(費用の内訳はIoTレシピ内をご覧ください)
ラズパイに興味がある方へ「ソラコム主催 ラズパイコンテスト」のご案内
ソラコムでは「ラズパイコンテスト」を開催しています。ラズパイとSORACOMを用いて「生活を便利に」「業務を改善」した実例の中から、優秀な作品に賞品をお送りするコンテストです。
応募締め切りは5月31日となっています。詳しくは以下のページをご覧ください。
作品の作り方(レシピの作成方法)はIoTレシピの書き方として紹介しています。こちらもご覧ください。
オリジナル作品はもちろん、IoTレシピで掲載されている内容を基に、発展させてみるのも良いでしょう。ラズパイを利用しているIoTレシピを探し出すには「絞り込み機能」が便利です。
SORACOM IoT DIYレシピのページ上部にある「絞り込み」をクリックすると、項目が表示されます。この例では「Raspberry Pi」を利用しているIoTレシピに絞り込みをしています。
他にも使用しているSORACOMサービスや、連携先のクラウドサービスでも絞り込むことが可能です。ご活用ください。
ソラコムは皆さんの「IoTに取り組みたい!」をサポートします
ソラコムでは「SORACOM IoT DIY レシピ」や、IoTデバイスがオンラインでひとつから購入可能な「SORACOM IoT ストア」を通じて、「自分でIoTを体験したい、取り組んでみたい!」をサポートしていきます。
今後も、新たなレシピの追加は、本ブログやソラコム公式Twitterアカウントでお知らせしていきますので、ご注目ください!
― ソラコム “Max” 松下享平/Twitterやってます、フォローはお気軽に!
この連載の記事
-
第466回
デジタル
カメラとAIで楽器演奏シーンを簡単に残す、IoTプロトタイピングの裏側 -
第465回
デジタル
数千を超えるIoT機器を管理!生成AIで設備運用を効率化するhacomonoの挑戦 -
第464回
デジタル
SORACOMのビジネスパートナープログラムに、新たに5社の認定済パートナーが参画、SORACOM Harvest Data で日時データをタイムスタンプとして利用可能に takuyaのほぼ週刊ソラコム 08/31-09/13 -
第463回
デジタル
SORACOM Lagoon 3 の Alert rule の考え方をマスターして、最適な通知を作成 -
第462回
デジタル
LTE USB ドングル UD-USC1 を SORACOM サービスと組み合わせて利用する -
第461回
デジタル
EV充電インフラを保護する5つの方法 -
第460回
デジタル
IoT プロジェクトの課題を解決する、SORACOM サービスの活用事例 -
第459回
デジタル
ATOM Cam 2 専用 LAN アダプターを販売開始、ソラカメのクラウド録画マルチストリーミング再生機能をリリース takuyaのほぼ週刊ソラコム 08/17-08/30 -
第458回
デジタル
IoTで接続された充電ステーションがEVの普及を促進する -
第457回
デジタル
SORACOM Napterがさらに便利に!リモートアクセスの安全性と利便性を両立したWebターミナルのご紹介