高性能ながら20万円以下というコストパフォーマンスに脱帽

RTX 3060 Laptop GPU搭載、WQHD対応15.6型ノートPC「DAIV 5N」はユーザーの創造性を刺激する1台だ!

文●周防克弥 編集●市川/ASCII

提供: マウスコンピューター

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処理能力高めのCPU+GPUにより、クリエイティブ作業も快適!

 ベンチマークの結果としては、CPUやGPU単体の性能を確認し、かなりの性能が出ているのが確認できた。今度は、実際にクリエイティブ作業をした場合にどれくらい快適なのかを見ていく。

 今回試したのはAdobeの「Photoshop(バージョン22.4.0)」「Photoshop Lightroom Classic(バージョン10.2)」「Premiere Pro(バージョン15.2.0)」、それに「DaVinci Resolve(バージョン17.1.1)」。それぞれのソフトで実作業を想定したテストを実施。

●Photoshop(バージョン22.4.0)

 Photoshopは、もはや誰でも知っているプロ御用達の写真レタッチソフトだ。2400万画素のデジタルカメラで撮影したRAWデータを、Photoshop Lightroom ClassicでPSD16bit形式に変換し、各種フィルターを使って操作感をチェックした。

 焦点領域は最近実装された機能で、NVIDIA製のGPUにより高速な処理ができるらしい。今回試して見た感じでは、タスクマネージャーでの負荷はあまり見られなかったが、Core i7-9750HとGeForce GTX 1650を搭載するノートパソコンで同様の作業をするよりも高速にプレビューの確認ができた。そのため、実行速度としてはかなり早くなっていると感じた。

 ほかにも、ぼかしツールによるレタッチでの背景ぼかし処理もパラメーターの動きに即座に反映し、リアルタイムでのプレビュー確認に加え、細かい調整も難なくできる。

焦点領域はピントの合い具合で選択領域を作成できる新しめの機能で、NVIDIA GPUに対応しているらしい

後処理で背景ぼかし風の処理ができるチルトシフト。プレビュー表示にGPUの機能を使い、パラメーターの調整に合わせて即座に反映される。タスクマネージャーを見ると、瞬間的にGeForce RTX 3060が反応するが、CPUによる処理がメインのようだ

●Photoshop Lightroom Classic(バージョン10.2)

 Photoshop Lightroom Classicも、Photoshop同様にプロ御用達のRAW現像および画像ビューワーだ。Lightroom Classicは、RAWデータからのPSD形式やJPEG形式への変換、多くの画像の中から目的のカットや使うカットを選ぶセレクト作業が主な仕事となる。

 今回は、2400万画素のデジタルカメラで撮影したRAWデータ500枚を、PSD16bit形式とJPEG(最高画質)形式に書き出す時間を計測した。

PSD16bit形式での書き出し中。CPUの稼働率は100%まで上がりきっているが、クロックは4.00GHz程度までしか上がらない

画像を100%サイズに拡大し、隅々まで確認する作業。内蔵GPUの使用率が主に上がり、GeForce RTX 3060も補助的に動作しているようだ。CPUはあまり使ってない模様

変形のプレビューではCPUの稼働率が高くなる。内蔵グラフィックも機能し、GeForce RTX 3060も補助的に動作しているように見える

 500枚のRAWデータからPSD16bit形式への書き出しには約6分40秒、JPEG(最高画質)へは約6分35秒となった。これはノートパソコンとしてはかなり早く、第9世代のデスクトップ用Core i7の上位モデルに匹敵する速度だ。

 書き出したPSD16bit形式のファイルや、1枚あたり約140MBのJPEGファイルは約10MB前後になり、500枚でそれぞれ約67GB、約6.41GBの容量がある。一度に多くのファイルをPSD16bit形式で書き出しする場合には、ストレージへの書き込み負荷が高くなる。SSDがSATA、もしくはNVMe接続されていても、機種によっては書き込みによるストレージアクセスが100%まで上がり、書き込み待ちが発生してCPUの処理が止まってしまうこともある。

 だが、本機ではストレージへのアクセスは上がっても20~30%程度で、それも瞬間的に上がるだけで書き込み待ちによるCPU処理の低下は発生しなかった。

 Lightroom Classicのもう1つの用途である、多くの画像ファイルから任意のファイルを選ぶセレクト作業においてもプレビューの作成・表示は早い。Lightroom ClassicではPhotoshopと同等の補正処理ができるが、それらのプレビューの書き換えも早く、パラメーター変更が即座に反映されるので、補正作業も快適だ。

●Premiere Pro(バージョン15.2.0)

 Premiere Proは動画編集ソフトで、アマチュアからプロまで幅広い層に大人気だ。最近は動画投稿も一般化してきているので、使っている人も多いだろう。

 今回は2400万画素のデジタルカメラで撮影した約30秒の動画をつないで約10分の動画を作成し、YouTube用のプリセットを利用してMP4形式で書き出しにかかる時間を測定。なお、カットをそのままつなげただけで補正やエフェクトの類は利用していないため、カット間のトランジションや色調整、テロップなどを挿入すればより処理時間はかかるので、どうか参考までにしておいてほしい。さらに、テスト用に作成した4K動画は4Kで撮影した素材を使用し、フルHD動画の素材はフルHDサイズを使用している。

CPUの稼働率は60%弱、内蔵グラフィックは70%前後、GeForce RTX 3060は80%前後で動作している。GeForceのCUDAコアを利用したハードウェアアクセラレーションも機能しているようで早い書き出しができる

カット間にワイプを挿入、プレビュー再生では内蔵グラフィックの負荷が上がっている。プレビューの動作はスムーズだ

色の調整を行なったプレビューでは、GeForce RTX 3060の負荷が高くなる。作業によって内蔵グラフィックとGeForce RTX 3060をうまく使い分けているようだ

 計測した結果、4K動画の書き出しには約2分40秒、フルHDの書き出しは約1分40秒となり、ノートパソコンとしては考えられないほど早く処理ができた。最近のノートパソコンは処理能力が上がってきているが、それでも4K10分の動画なら、早くても5分程度の処理時間となった。GeForce RTX 3060によるハードウェアアクセラレーションがかなり有効的に機能していると思われる。モバイル用のGeForce RTX 3060といえども、電力制限がそれなりにかかっていると思うが、処理能力はさすがの30シリーズといえよう。

 エフェクトや補正を行なった場合の反映やプレビュー再生も、ほぼコマ落ちなくスムーズに再生されるので、作業も快適だ。処理にディスクリートGPUを利用する作業に関しては、従来の20シリーズや10シリーズのGPUを搭載したノートパソコンよりも格段に反応速度と処理速度が向上していて、デスクトップパソコンで作業しているのと区別がつかないくらい快適に作業ができる。