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ファーウェイ通信 第143回

ファーウェイ・ジャパンの端末事業トップ、楊 涛(ヤン・タオ)氏に話を聞く!

ファーウェイトップインタビュー「新製品とともに優れた経験を日本のユーザーに提供していきたい」

2021年03月29日 11時00分更新

文● 加藤肇、ASCII 編集● ASCII

提供: ファーウェイ・ジャパン

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単に高品質で技術面で優れた製品というだけでなく
複数の製品を組み合わせて、より優れた体験を提供するのが重要

――ファーウェイが日本市場で成功するには、何が必要だとお考えですか?

 高品質な製品、革新的な製品ソリューション、優れたサービスは当然のこととして、消費者のニーズを的確につかむこと、パートナー企業と良好な関係を築くこと、会社として適切な組織運営をすること、さらにはブランド力も必要となります。これらすべてを総合的に備えていなければ、日本市場で成功を収めることは難しいと思います。「品質の高い製品を競争力のある価格で市場に出せれば成功できる」というような、単純な話ではないのです。

 これは、ファーウェイが2005年頃に欧州進出した際に学んだことでもあります。当時のファーウェイは高品質な製品と競争力のある価格のどちらも実現していましたが、それだけでは市場で勝負できなかったのです。私自身は、日本と並ぶハイエンド市場であるドイツでさまざまな経験を積んでいますので、その経験を日本市場でも活かしていきたいと思っています。

――ファーウェイは現在、スマホやタブレットにとどまらず、ノートPCやウェアラブル端末、オーディオ機器など、さまざまなジャンルでラインアップを拡充しています。ファーウェイ製品の強みはどこにあるのでしょうか?

 まず単体の製品としては、どの製品ジャンルにおいても、高い品質と技術力、そして革新性を備えているのが我々の強みです。ただ、それだけでは十分ではありません。というのも、最近は製品ジャンルを横断しつつ、複数の端末を組み合わせて使用するというシーンが増えてきているからです。

 ですので、我々がいま力を入れているのは、複数の端末を使うことで得られる体験をお客様に提供することです。これはつまり、さまざまな“シナリオ”におけるユーザーエクスペリエンスを高めていくということを意味します。この点でライバル企業よりも優れていなければ、競争に勝ち抜くことはできないと考えています。

――そのシナリオには、どういったものがあるのでしょうか?

 たとえば、スマートワークやスマートホーム、エンタメ、お出かけといったものが考えられると思います。

 スマートワークのシナリオを例にとると、ノートPCとスマホをいかにスムーズに連携させるかということがポイントになってきます。現在のワークスタイルでは、ノートPCもスマホも同様に使いこなすことが当たり前になっていますので、端末間でどうやって情報を共有するかということが、とても重要になります。

 このソリューションになるのが、ファーウェイの「マルチスクリーンコラボレーション」です。この機能を使えば、たとえば通勤途中や外出先でメモしたテキストや写真などを利用して、PCでビジネス文書にまとめていくというような作業が、非常にスムーズにできます。ケーブルを準備したり、難しい操作をする必要がなく、複数の端末を組み合わせて使用することのわずらわしさがまったくないため、ユーザーにとっては非常に優れた体験になります。

ファーウェイ製スマホと「HUAWEI MateBook」シリーズを組み合わせることで利用できる「マルチスクリーンコラボレーション」機能。最新のEMUI 11では、スマホの複数のアプリウィンドウをPC側に表示して操作も可能

――では、今後の製品戦略でも、そういったシナリオを重視していくのですか?

 そのとおりです。複数の端末を組み合わせることで、ほかにはない体験ができることが最も重要なのです。ファーウェイは2021年に、多くの革新的な新製品を日本市場に投入することを予定しています。新製品の発売に際しては、シナリオをベースにユーザーエクスペリエンスをいかに高めるかという観点から、さまざまな施策を練ることになります。

――デジタル製品に詳しいアスキー読者の場合、あらゆる新製品にアンテナを張っています。2021年に発売予定の新製品について、可能な範囲で教えていただけますか?

 具体的にはまだお話できませんが、PCやタブレット、ウェアラブル端末に加えて、VRデバイス、スマートスピーカー、さらにはメガネ型デバイスも予定しています。グローバルで発表された製品をすべて日本市場にも投入するというわけではなく、日本のユーザーさんの使用シーンにマッチしたものだけを発売していくという考え方です。

 これらの製品は、単体でも高い品質や技術力、革新性を持った製品になるはずです。それに加えて、他の端末と組み合わせて使うことの価値というものもお客様に提案していくという方針は、先ほどお話したとおりです。

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