クアルコムは2月26日(現地時間)、日本企業を含む世界の主要なオーディオブランドとの協業により、急速に変化・進化するワイヤレスオーディオへのコンシューマーの需要に対応すると発表した。
同社が2020年に実施した調査「State of Play Report 2020」によれば、世界的なワイヤレスイヤホン市場の爆発的な拡大により、ユーザーはワイヤレスイヤホンに長い電池寿命、スマホとの相互接続性の向上、アクティブノイズキャンセリング、ウェイクワードによるボイスアシスタント、聴力改善などの機能を求めるようになったという。くわえて、ゲームと動画メディアの利用拡大により、低遅延のBluetooth接続も求められるようになったとのこと。
また、オーディオ機器の主要な差別化要因はハイレゾ対応か否かであるともしている。さらに、ポータブルBluetoothスピーカーの需要も高く、スピーカーのネットワーク化、クラウドによるボイスアシスタント、高音質やポータビリティーが重要になっていると考察している。
クアルコムは、急速に進化するワイヤレスオーディオの需要に対応するため、低い消費電力、優れたBluetooth接続、先進的な処理能力を提供し、Bluetoothオーディオシステム・オン・チップ(SoC)を含めて、「Qualcomm TrueWireless Mirroring」、「Qualcomm aptX Adaptive」、「Qualcomm cVc Echo Cancellation and Noise Suppression」、「Qualcomm Adaptive Active Noise Cancellation(ANC)」、ウェイクワードによるボイスアシスタントのサポートなどの技術を提供している。
クアルコムは、同社のオーディオ技術を活用してデバイスを製品化した企業として、オーディオテクニカ、AVIOT、プレシードジャパン、JVC・JVCケンウッド、GLIDiC・SB C&S、ヤマハ、ベルキン、Bang & Olufsen、Cambridge Audio、Cleer、Earin、Edifier、Jabra、Kakao Enterprise、NAVER、Marshall、Sennheiserなどを挙げている。
クアルコムの音声、音楽、ウェアラブルのバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるJames Chapman氏は「オーディオブランドが次世代の複雑で機能豊富な開発プロセスを簡素化できるように、高度に統合されたプラットフォームを特別に設計しました。堅牢なBluetoothオーディオ製品、最小のフォームファクターでもバッテリー寿命が延長されます。私たちは、将来に向けてスマートで新しいオーディオ技術を発明し続けています」と述べている。