●今回のベビもの
ベビーセンスホーム
発売中
実売価格3万1849円
ベビーセンスジャパン
http://chinavi.co.jp/products/babysensehome/
0歳児と3歳児と暮らしています盛田諒ですこんにちは。気になる子育てグッズやサービスを手当たり次第に試す連載「ベビもの」、今回のテーマは体動アラー厶。ベビーベッドの底に体動センサーを敷き、赤ちゃんの呼吸が止まったときビービーとアラー厶を鳴らします。通信機能などを一切もたず、いかにも医療機器然としたシンプルな作りが逆に安心。自宅が産院のようになります。
赤ちゃんとの暮らしは心配との暮らし。赤ちゃんが泣いている理由がわからないと心配になり、寝れば寝たでちゃんと息をしているか心配になります。生まれたばかりの赤ちゃんは顔にかかった毛布をはらう力もなく、0歳児の不慮の事故死の32%は睡眠時に起きているというデータなどを見るとさらに心配も募ります。泣き声の心配は前回紹介した「泣き声診断アプリ」でおおむね解消できたので、次は睡眠時の心配を解消しようと体動アラームを使ってみました。
●シンプルイズベストなアラーム
試したのは「ベビーセンスホーム」。1991年から医療機器として売られてきた歴史ある体動センサーです。開発元はイスラエルのハイセンス社。病院には広く名前を知られている老舗の医療機器メーカーです。家庭用としては2019年4月からベビーセンスジャパンが販売開始。並行輸入などでも流通していますが、同社が売っている正規品以外はメーカー保証が受けられません。
使うのはセンサーとコントロールユニット(本体)。赤ちゃんの呼吸をセンサーがとらえ、異常が起きたら本体がアラームを鳴らします。
使い方はとてもシンプル。
センサーをベビーベッド(または布団の下)に敷き、LANケーブルのような専用コードでコントロールユニットにつないだら、ボタンを押して電源を入れるだけ。センサーはマットレスの下に入って見えなくなります。センサーを衣服に着けるタイプと違って赤ちゃんが気にすることもありません。ケーブルもマットレスの下に隠れます。
赤ちゃんの動きが20秒以上なくなった場合、あるいは不規則に遅くなったとき、赤色の警告灯を光らせながら85dBのデカい音でビービーとアラームが鳴ります。テストで試しに鳴らしてみたところ洗濯機を回していても聞こえるほどのデカさでした。
うっかり電源を入れたままベビーベッドから赤ちゃんを持ちあげたときも「赤ちゃんの動きが止まった」と認識して鳴ります。妻によると産院に入院していたときも誰かが誤って鳴らしたベビーアラームの音が聞こえていたそうで、自宅が産院さながらといった雰囲気になりました。赤ちゃんは寝たり起きたりでいちいちボタンを押すのは面倒なのですが、これも安心のためと思えばガマンです。
ちなみにセンサーとして使われているのは圧力センサー。
(1)赤ちゃんの手足のバタバタした動き
(2)赤ちゃんの心臓の動き
(3)赤ちゃんの呼吸に伴う胸郭の動き
センサーがこれら3種類の動きをとらえ、(3)のみを信号としてコントロールユニットに送信するしくみ。そして信号が20秒連続で感知できない、もしくは1分間に10回未満になったときに、コントロールユニットが通知を出すという流れです。センサーの感度が非常に高いので場合によってはエアコンの風を感知してしまうこともあるとか。
センサーは2枚入っていて、寝返りを打たない赤ちゃんの場合は1枚だけで計測できます。寝返りを打つようになったときは、計測する面積を増やすために2枚を敷くことになります。
コントロールユニットは乾電池式で、単3電池4本。電池が減ったときにはユニットにある赤色の警告光が光るしくみです。スマホ連携機能などはありません。
全体にとてもシンプルなのは病院で使うことを考えて作られているため。院内のネットワーク系でいらない混乱を避けるため通信機能はもたず、ベッドに増えがちなケーブル類は最小限におさえられ、さらに停電しても使えるようにと電源は電池駆動になっています。
●病院で使われている実績に安心感
ベビーセンスホームを自宅で2週間ほど試してみましたが、幸いなことに誤作動以外でアラームが鳴ったことはありませんでした。まだ生後2ヵ月なのに8時間もぶっ続けでぐうぐうと寝ていて、むしろそっちのほうが心配になってきました。長男は全然寝なかったのになあ。
ベビーセンスホー厶にできることはとてもシンプル。スマホに通知が来るとか、アプリに睡眠データを記録できるといったイマドキの機能はありませんが、そのぶん不安がありません。何より病院で使われているという実績に安心感があります。ベッドに寝かせたあとに「ちゃんと息してるかな」とたびたび寝室をのぞきこんではゲッソリしていた3年前の自分に、出産祝いとして届けてあげたい1品でした。赤ちゃんは大丈夫だから、ちょっとソファで休んでくれい。
書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)

1983年生まれ。3歳児くんの保護者です。Facebookでおたより募集中。試してほしいグッズなどもお知らせください。
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