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小特集・格安ロボット掃除機 第2回

2万円ちょいってまじ? ロボット掃除機「Kyvol Cybovac E30」コスパの良さが異次元です

2021年01月15日 09時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita) 編集● ASCII

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●吸引力は優秀、マップは最小限レベル

 まず基本の清掃能力は優秀。通常のほこりや髪などの汚れは問題なし。フローリングの隅にまいた重曹や砂など細かいゴミも、カーペットにこすりつけた綿も残しません。サイドブラシは1本、しかも小さめですが、実働的には問題を感じませんでした。ブラシにからんだ毛や綿は、付属のツールで取り除きます。

フローリングやカーペットで試す。意外なほどに高い性能を発揮した

 運転音は吸引力最大でも相当静か。逆に最小にすればほぼモーター音しか聴こえなくなります。清掃時間は20平方メートルの1LDKで23分前後。連続運転時間は最大150分なので、よほど広い家でなければ一回で全部屋を回れそうです。若干ムダな動きがありますが、基本的には部屋のすみずみまで掃除できました。すべての部屋を掃除しないことも3回に1回くらいありましたがご愛嬌です。

 各種センサーの感度はほぼ良好。家具にはギリギリまで近づいて際を掃除できます。段差は1.5cmまでなら乗り越えますが、子どものイスを固定するドアストッパーのようなパーツには引っかかりました。しかし「俺は乗り越えられる!」と言わんばかりにゴリゴリ前進を続け、勢いでサイドブラシが取れてしまってもエラーを吐かずに進んでいくという豪胆な姿も見られました。他機種はある程度のところであきらめて後ろに下がるのですが、Kyvolは負けず嫌いです。

ベビーチェアの脚に引っかかってもゴリゴリ進んでいこうとする

サイドブラシが取れてしまったがそのまま進んでいった

 充電ドックへの帰還も失敗なし。ケーブル類の巻き込みは、そもそも回転ブラシが小さいためか、ほぼありませんでした。なお巻き込みエラーなどを起こしたとき、ロボットを一時停止させ、ふたたび床に戻して掃除をやりなおすと、それまで作ったマップは消えてしまい、ゼロから作りなおすことになります。

充電ドックへの帰還は失敗なし

 ジャイロセンサーをベースに作っているマップは簡易的で、間取りがなんとなく把握できる程度の精度。しかし、それでも「どこを掃除したか」という基本的な情報はわかるので便利です。清掃履歴にもマップは保存されているので、どこを掃除したかあとから振り返ることもできます。

かなり簡易的なマップ。しかしあったほうが圧倒的に便利

ログが確認できる

 アプリの機能は、吸引力調整(3段階)、スケジュール(曜日時間指定)、壁ぎわだけを掃除するエッジクリーニングモード、置かれた場所の周囲をぐるぐる掃除するスポット運転、パーツ消耗度チェック、清掃記録の確認など。高度な設定や指定はできませんが、普通に使うぶんには十分ですね。

標準的な機能を備えたアプリ

消耗品の状態などもわかる

 侵入禁止エリアは物理的に磁気テープを貼ることで作成します。アプリやバーチャルウォールのような専用ツールに比べるとやや面倒ですが、テープをハサミで切れば複数の侵入禁止エリアを作れるので、自由度はむしろ高いかも。

侵入禁止エリア(仮想壁)を作るための磁気テープがついてくる

テープを置いたところでUターン。バーチャルウォールよりある種自由度が高いかも

 ダストボックスは大きめで容量600mL。ごみを捨てるときにちょっとほこりが舞いやすい形状ですね。フィルターを取りはずせば水洗い可能です。

ダストケースはやや大きい

シンプルだが開けたときややホコリが舞いやすかった

フィルターを取りはずせば水洗いできる

 本体サイズは幅325×高さ70mmでコンパクト。幅狭なイスの脚も難なく通り、脚の低い本棚の下などにもするりと入りこめます。

比較的小さいので家具の脚も通り抜けられる

 サポートセンターはメールのみで電話窓口はなし。故障した場合についてメールで問い合わせてみたところ「国内に修理センターがないので修理ができない。初期不良や不具合があったときは本体を無料で交換するので安心してほしい」という旨の回答がありました。かなり割り切った対応です。

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