良いモノが選ばれるようになった、2020年のゲーマー事情
─お店を見渡してみると、ASCII BESTBUY AWARD 2020に選ばれたPCがいくか散見されますね。特に「コレがオススメ」という製品はありますか?
清水さん「そもそもの流れとして、ゲームユーザーがゲームをプレイするプラットフォームとしてPCを選ぶ機会が、この頃はとても増えてきました。PS4やNintendo Switchなどの据え置きハードがあるなかで、あえてPCを選ぶんですよね。」
─お店としてもそのあたりの流れは感じているのですね。
清水さん「理由としては、ネットを使って良質な情報を得やすくなったことも大きいと思います。お客さん自身も商品の知識について詳しくなってきていると感じますし、今回のASCII BESTBUY AWARD 2020のラインナップを見ても、玄人好みな製品が選ばれているなぁと感じました。」
■Ryzen搭載の高性能デスクトップPC
─こちらのデスクトップPC「ASUS ROG Strix G15 (G15DH)」は、ASCII BESTBUY AWARD 2020に選ばれていますね。
清水さん「これはオススメですね。「Ryzen」という、定番のIntelとはまた違う新しいCPUを搭載しているPCで、お客さんもそうした違いを知った上でチョイスしています。普通はIntelが選ばれると思うんですけど、そこも時代を感じますね。」
─確かに。IntelとRyzenのCPU性能の違いを踏まえた上で、選んでいるのですね。
清水さん「昔だと、PCの場合は「安くても動けば良い」という考えも少なからずあったところが、「良い体験ができるなら高くても良い」という考えにシフトしてきているように感じました。特に、PCゲームをプレイする方はグラフィックや性能の良さを追求しますから。」
─せっかくゲームをプレイするプラットフォームとしてPCを選んだのだから、スペックに妥協するのはもったいないですもんね。
清水さん「そうですね。情報も調べやすい時代になりましたし、YouTubeなどの動画で紹介している人もいますから。お客さん自身が製品の情報を調べて、良いと感じた製品に票が集まり、それが今回のASCII BESTBUY AWARD 2020に反映されていることには、僕自身も驚いています。」
■感触の違いにこだわる! 高価でも操作性抜群のキーボード
清水さん「次は、Logicool 「G913 テンキーレスワイヤレスRGBゲーミングキーボード」を紹介します。」
─3万円のキーボード、だと…!?
清水さん「確かに高価ですよね(笑)。でも、ゲーミングのキーボードを選ぶ時って、これくらの価格のキーボードを選ぶことがわりと当たり前になってきてるんですよ。」
─もはや高級キーボードの価格帯ですよね。それこそREALFORCEやHHKBとも渡り合える価格帯ですし。
清水さん「昔のキーボード市場と比較すると、超最上位機種になりますからね。でも、これくらいの値段のものが今では普通に選ばれているんですよ。しかもこの製品自体もマニアックで、キーの種類が3つあるんですけど、押した時の感触や反発の強さが異なるんです。本来ならこだわり派の人が選ぶような製品なんですけど、一般の方がその違いや特徴に注目して、キーの強さを確かめに来たりするんですよ。」
─茶軸や青軸、などですよね。その部分の違いって、相当なキーボードマニアじゃないとこだわらない領域だと思ってました。実際に「G913 テンキーレスワイヤレスRGBゲーミングキーボード」を触らせてもらいましたが、確かに感触が違う。これが、操作性や好みに繋がるのですね…!
─キーボードなんて1,000円台で充分使えるものもあるというのに、3万円近い金額を出すだなんて、PC市場も変わってきたなぁと素直に驚いています。
清水さん「本来は量販店の販売員が説明するような情報を、お客さん自身が知っている上で選びに来ていますからね。興味深い変化だと思います。」
─PCは価格が性能に比例するので、高いお金をかけるのもまだわかるのですが、キーボードだと感触の違いは好みにもなってくるし、玄人好みですよね…。
清水さん「今回のASCII BESTBUY AWARD 2020には、さきほど名前が挙がった高級キーボード「REALFORCE R2-JPV」も入っていますし、高くとも良いものが選ばれているんだなぁと、量販店から見ても感じますね。」