親なら知っておきたい人気スマホアプリの裏側と安全設定 第92回
今は「魘夢」なりきりが熱い!?
インスタでも『鬼滅の刃』人気は圧倒的~コスプレからARまで鬼滅映え
2020年11月24日 09時00分更新
ついにハリー・ポッター超え
『鬼滅の刃』人気が社会現象となっている。アニメ映画『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が、10月16日の公開以来31日間で累計興行収入約230億円、累計観客動員数は1750万人に到達。歴代興行収入ランキングで『ハリー・ポッターと賢者の石』(約203億円)を超えて、第5位にランクインしている。
それに伴って、InstagramなどのSNSにも『鬼滅の刃』関連投稿が増加中だ。10代における鬼滅人気の実態を見ていきたい。
イラスト、コスプレ、アニメ好きに広く受けている
15~24歳を対象としたLINEリサーチの「若者の流行調査」によると、若者層における『鬼滅の刃』人気は早い。2019年9月の時点でランキングに入ってきており、12月には3位に急上昇。それ以来、ランクインを続けている。
Instagramでも、「#鬼滅の刃」は191万件、「#鬼滅の刃イラスト」は24.9万件、「#鬼滅の刃好きさんと繋がりたい」は23.4万件、「#鬼滅の刃アニメ」2.8万件などと多く投稿されている。漫画・アニメ好きだけでなく、イラスト好き、コスプレ好きなど、いろいろな層を広く取り込んで人気となっているようだ。
鬼滅キャラになりたい若者たち
「プリクラを加工して『鬼滅プリ』にしている。かわいいし人気がある」と、ある女子高生は言う。InstagramではARエフェクトに『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』のデザインが追加されたことがあるが、オリジナルで加工して投稿している例も多い。
なかでも落書きアプリなどで好きなキャラクター風に加工するのが流行りで、禰豆子や胡蝶しのぶなどと並んで、映画で敵役だった「魘夢」も人気が高い。手の甲に口、両目の下に連なった四角の模様があるなど特徴的な風貌が人気のようだ。
なお、バイドゥの「なりたい漫画キャラクターTOP10」(2020年8月)によると、1位は竈門禰豆子、3位が竈門炭治郎、4位が胡蝶しのぶ、6位が栗花落カナヲ、8位が我妻善逸など、半数を『鬼滅の刃』キャラクターが占める人気となっている。この「なりたい」気持ちが、コスプレやイラストなどに反映されている面は大きいようだ。
少し上の年齢には、「#鬼滅の刃カラー」(1.1万件)も人気だ。衣服や髪色などでキャラクターごとのイメージカラーがあるが、それに合わせて髪色を染めているのだ。「#鬼滅の刃ネイル」(3.3万件)も、キャラクターのイメージカラーなどを再現したものとなっている。
きょうだい思い・仲間思いで、信念のために戦う『鬼滅の刃』キャラクターたちは、10代の心もしっかりつかんでいるようだ。キャラクターに理想を見て、なりきっている例も少なくない。映画やアニメ、漫画などで世界観は感じられるので、試しに見てみると彼らの心が理解できるかもしれない。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
この連載の記事
-
第300回
デジタル
意外! 10代は他世代の5倍もVR・ARを体験済 -
第299回
デジタル
シニア層にも広がるLINE、60代の約8~9割、80代でも3人に1人が利用中 -
第298回
デジタル
LINEスタンプで写真に日付や位置情報を描き込む方法 -
第297回
デジタル
女子大生の8割以上がショート動画視聴は「最も無駄な時間」 -
第296回
デジタル
SNSに投稿する高校生は今や少数派! 複垢・鍵垢で情報収集がメイン -
第295回
デジタル
夜中に送っておきたいけれど、相手に迷惑かも…… そんなときに便利な「ミュートメッセージ」の使い方を画面付きで紹介 -
第294回
デジタル
合コンはいずれ死語に? Z世代ミレニアル世代は「マッチングアプリ」で出会ってる -
第293回
デジタル
学校貸与PC、子どもは「動画視聴」目的だが、保護者は「調べもの」に使ってほしい -
第292回
デジタル
LINEの便利技! 画像内の文字をテキスト化して翻訳できる -
第291回
デジタル
小中学生の6割が睡眠不足、寝落ちするまでスマホ・SNS・ゲームも -
第290回
デジタル
通勤・通学・外出の移動時に6割の人がスマホでLINEとSNSをチェックする - この連載の一覧へ