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ASCII Power Review 第106回

全開だけでなく「半開」ができるようになって使い勝手もUP

Galaxy Z Fold2 5G 実機レビュー = 二つ折りで大画面で爆速で至高のスマホなのだ!!

2020年11月10日 13時00分更新

文● 写真 ジャイアン鈴木 + 編集● ASCII PowerReview軍団

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 auは、ディスプレー折りたたみ型サムスン製Androidスマホ「Galaxy Z Fold2 5G」(SCG05)を11月4日に発売した。日本国内初のフォルダブルスマホ「Galaxy Fold SCV44」が発売されたのが2019年10月25日。ほぼ1年後に次世代機が登場したことになる。なお、今回もau独占である。

 初代機には完全ワイヤレスイヤフォン「Galaxy Buds」(実売価格1万7000円前後)が同梱されていたが、今回は「AKGチューニングマイク付き高音質イヤホン(USB Type-C)」に変更され、価格も24万5520円から25万9980円へと値上がりしている。

 残念ながらFeliCaにも対応していないのだが、5Gに対応したうえで、デザイン、使い勝手も着実に進化を遂げている。進化点に注目してレビューしていこう。

「Galaxy Z Fold2 5G」(SCG05)は税込25万9980円!!

現時点でAndroid最速のSoC「Snapdragon 865 Plus」を搭載

 OSは「Android 10」、SoCは「Qualcomm Snapdragon 865 Plus 5G Mobile Platform」(8コア、3GHz×1、2.4GHz×3、1.8GHz×4)を採用。メモリー(RAM)は12GB、ストレージ(ROM)は256GBを搭載している。microSDメモリーカードは非対応だ。

 ディスプレーはメインが7.6インチQXGA+(2208×1768ドット)のDynamic AMOLED(有機EL)、カバーが約6.2インチHD+(2260×816ドット)のSuper AMOLED。初代機はメインが7.3インチQXGA+(2156×1536ドット)のDynamic AMOLED、カバーが約4.6インチHD+(1680×720ドット)のSuper AMOLEDだったので、特にカバーディスプレーが格段に大型化されたことになる。実際、カバーディスプレーだけでも普通のスマホと遜色ない使い勝手だ。

 また、初代機はメインディスプレー右上にインカメラと深度カメラが搭載されていたため大きくえぐられていたが、Galaxy Z Fold2 5Gはパンチホール仕様となっており、本体のベゼルぎりぎりまで画面が広がっている。この点が外観上の最も大きな進化点だ。

折り畳んでしまえば、厚みはあるが普通のスマートフォンと使い勝手は変わらない

パンチホールディスプレーにインカメラを内蔵。深度カメラはなくなったが右側面の指紋認証センサー一体型電源ボタンで自然にロックを解除できるし、2D画像による顔認証も利用できる

 カメラ構成を新旧Foldで比較すると下記のとおりとなる。Galaxy Z Fold2 5Gは超広角カメラの画素数が減り、広角カメラが暗くなっているが、超広角、広角カメラともにピクセルサイズは大きくなっている。今回は両者を撮り比べることはできなかったが、Galaxy Z Fold2 5Gのカメラ画質については最後の章でご覧いただきたい。

FoldとFold2のカメラ比較

 通信機能は5G(Sub6)、Wi-Fi 6(11ax)、Bluetooth 5.0という構成。海外版「SM-F916B」はnanoSIMカード(物理SIM)とeSIMのデュアルSIMだが、au版はnanoSIMカードのみのシングルSIM仕様。さらに海外版はミリ波に対応しているが、au版は非対応。もうひとつのフラッグシップモデル「Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06」がミリ波対応だけに、本製品もサポートしてほしかったところである。

サイズ/重量も新旧Foldを比較しておこう。

●Galaxy Z Fold2 5G

 開いた状態 159.2×128.2×6.0~6.9mm
 閉じた状態 159.2×68.0×13.8~16.8mm
 重量 約282g

●Galaxy Fold

 開いた状態 160.9×117.9×約6.9~7.6mm
 閉じた状態 160.9×62.8×15.7~17.1mm
 重量 約276g
 

 Galaxy Z Fold2 5Gは重量がわずかに増えているが、開いた状態でも閉じた状態でも厚みが薄くなっている。特に閉じた状態の最薄部は1.9mmも薄くなっているので、携帯性は着実に向上した。なお、バッテリー容量は4380mAhから4500mAhへとわずかに増えている。

ディスプレーはメインが約7.6インチQXGA+(2208×1768ドット)のDynamic AMOLED、カバーが約6.2インチHD+(2260×816ドット)のSuper AMOLED。本体を開くと約2倍の面積のメインディスプレーが現われる

カバーディスプレーでは2アプリ、メインディスプレーでは3アプリを表示し、さらに「ポップアップ表示」でもうひとつアプリを利用できる。(鈴木みそ氏「ナナのリテラシー1」)

ディスプレーを消灯すると画面の折り目がよく見えるが、点灯していればほとんど目立たない。また、指の引っかかりも気にならないレベルだ

本体背面。メインディスプレーを開くと、カバーディスプレーは消灯する。なおau版のカラーはMystic Bronzeのみだが、海外版にはMystic Blackも用意。また、限定モデル「Galaxy Z Fold2 Thom Browne Edition」(41万4700円)も数量限定で販売されている

上が本体上面、下が本体下面。充電・データ転送用端子はUSB Type-Cを採用

上が本体右側面、下が本体左側面。メインディスプレーを開いたときの左側面にはnanoSIMカードトレイ、右側面にはボリュームボタンと指紋認証センサー一体型電源ボタンが配置

 フォルダブルスマホとしての最大の進化点は、「Galaxy Z Flip」と同様に角度を自由に調整できる「フレックスモード」を採用したこと。これにより単独で机の上に置いてタイマー撮影したり、クラムシェルノートPCのようなスタイルでテキスト入力したり、「Google Duo」などでハンズフリーのビデオ通話が可能となった。このモードを想定したアプリケーションがサードパーティーなどからもリリースされることに大いに期待したい。

三脚を使わなくても机に置いてタイマー撮影可能。また直前に撮った写真を手前の画面で大きくプレビューできるのも便利

下半分にソフトウェアキーボードを表示して親指でぷちぷちテキスト入力するのは実に快適だ

 なお、本製品のメインディスプレーはコンテンツに応じてリフレッシュレートを11~120Hzに調整する機能が搭載されているが、筆者が定番バトルロイヤルゲーム「PUBG MOBILE」で試してみたところ、フレーム設定に「90fps」が表示されなかった。どうやらアプリ側がGalaxy Z Fold2 5Gに対応していないようだ。

 つまり、すべてのゲームで90fps、120fpsでプレイできるわけではない。せっかくの大画面&高速ディスプレーを生かせるように、多くのアプリが対応することを望みたい。

「設定→ディスプレイ→動きの滑らかさ」で「最適化(最大120Hz)」を選択できる

「PUBG MOBILE」の「設定→グラフィック→フレーム設定」に「90fps」の設定項目が表示されなかった。ゲームメーカーの早期対応を強く望みたい

AnTuTuのランキングで第3位に堂々ランクイン!
ゲーミングスマホとしてもトップクラスだ

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