公式アプリストア以外からのアプリ導入は厳禁
コロナ禍で利用者増の宅配便に罠。不在通知SMSはまず疑って!
2020年10月17日 07時00分更新
・コロナ禍でネットショッピングが急成長中。宅配業者を装った迷惑SMSに要注意。
・不在通知から偽Webサイトに誘導され、偽アプリを導入してしまうとさまざまな被害が!
・公式アプリストア以外からのアプリ導入は厳禁。
コロナ禍でネット通販が急伸
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大によって、日本ではすでに半年以上、非日常が続いています。感染拡大防止の観点から、飲み会や会食はもちろん、手近な店舗に入って時間を潰す、といった行動すら縁遠くなったため、『そういえば平年と比べて支出が減ったような……?』と感じている人も多いのではないでしょうか。こうした生活習慣の変化は数字にも表れており、外出をできるだけ控える暮らしに移行した結果、外食や観光をはじめ幅広い分野で3月以降、激しい落ち込みがみられました。
ところがその期間において、逆に大きく伸びた分野があります。それは、ネットショッピング。
総務省による家計消費状況調査によると、2020年6月のネットショッピングの支出額(2人以上の世帯)は1万7252円。前年同月比で20.3%も増加しました。支出額は2月から一貫して増加しており、特に4月以降は3ヵ月連続で前年同月を上回っています。また利用世帯の割合も4月から伸び始め、6月は50.8%と前年同月比で7.4ポイント増えました。特に家具類がよく買い求められたようで、これは在宅勤務で急にテレワークの環境を整える必要が生じたなどの理由が考えられます。
そして同時に注目を集めたのが宅配需要の急増。いわゆる「置き配」が日本でも徐々に浸透しつつあります。しかし注目を集めた物事には必ず、悪意ある人たちが寄ってたかるもの。宅配の場合は、一時期話題となった「宅配便業者を装った詐欺」に要注意です。
不在通知を装って偽アプリや偽Webサイトに誘導
ある日、あなたのスマートフォンに宅配便業者からのSMS(ショートメッセージサービス)が届くかもしれません。「お荷物をお届けに参りましたが、不在のため持ち帰りました。再配達についてはこちらからご確認ください」といった内容の文章とURLが添えられていることでしょう。ネット通販を頻繁に利用する人なら、反射的にURLをタップしてしまいそうですが、ちょっと待ってください。
その手の「宅配業者を装った詐欺」は数年前から繰り返し話題になっています。昨今の手口は、偽の不在通知から宅配業者そっくりの偽Webサイトに誘導して、再配達専用のオリジナルアプリや、Webブラウザーのchromeに酷似したアプリを導入するよう促すもの。
当然それらのアプリは偽物で、手順に従ってスマートフォンを操作してしまうと、端末内の情報を盗み取られる、身の覚えのない決済の請求が届く、さらには身に覚えのないSMSを自分のスマートフォンから勝手に送信されてしまうといった被害につながります。さらには、金融機関の偽Webサイトに誘導した後、口座情報を入力させる手口も確認されています。
対策は、公式アプリストア以外からアプリを導入するよう促されても絶対に従わないこと。そして、家のポストに投函される不在連絡票以外は基本的に信用しないことが水際対策として有効でしょう。コロナ禍で世界経済は停滞していますが、あなたを騙す方法は日々進化しているのです。
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