ミキラボ　子どもと一緒に楽しむ3分科学 第44回

熱さまシートでスライムを作る 試したくなる「高分子吸収体」の科学

■実験②：消臭ビーズを使った不思議な実験

　続いては、消臭ビーズを使った不思議な実験をご紹介します。消臭ビーズは高分子吸収体に消臭成分を含んだ消臭液剤を浸透させてふくらんでいます。高分子吸収体の表面から蒸発させて、空気中に含まれているニオイの元である悪臭成分を消臭するしくみです。

　今回は、消臭ビーズを使った面白い実験をご紹介します。

【用意するもの】

・消臭ビーズ
・透明な入れ物
・水
・絵

用意するもの

【実験手順】

　透明な入れ物の外側に絵を貼ります。その状態で透明な入れ物の中に消臭ビーズを敷き詰めると、絵が見えなくなります。

透明な入れ物の外側に絵を貼る

透明な入れ物に消臭ビーズを敷き詰める

　この中に水を注いでいくと、消臭ビーズが見えなくなり、絵が見えるようになりました！

水を注ぐと消臭ビーズが見えなくなり、絵が見えるようになる

　光は、水とガラスのように違うものの境界面で曲がります。これは光の屈折という現象で、物質によって曲がり度合い（屈折率）が違います。私たちは普段、この屈折率の違いによってものを認識することができます。消臭ビーズが空気中にあるときは、空気とビーズの境界面で光が屈折するため、ビーズを認識することができます。

　一方、消臭ビーズが水の中にあるとき、水をたくさん吸っている消臭ビーズと水の境界面はわかりづらくなります。

　絵を貼る以外にも、濡れても大丈夫な置物を中に入れても面白いです。水をかけると消臭ビーズで見えなかった置物が見えるようになります。