■そもそも炭酸飲料とはなにか?
炭酸飲料は、水に圧力をかけて二酸化炭素を溶かし込んで作られています。水に二酸化炭素が溶けることは、小学6年生の「水溶液の性質」で学習します。水の入ったペットボトルに二酸化炭素を吹き込んで蓋をした状態でよく振ると、二酸化炭素が水に溶けることでペットボトルがボコッとへこむ様子が確認できます。
ただ炭酸飲料にするには、もっと水に二酸化炭素が溶け込まないといけません。そこで、どんどん圧力を加えていきます。液体に溶ける気体の量は圧力に比例するという「ヘンリーの法則」が成り立つため、高い圧力をかけることで二酸化炭素が水に溶け込んでいくのです。このようにして、炭酸飲料は作られています。
■なぜコーラにメントスを入れると噴き出たのか?
では、メントスをコーラに入れると噴き出たのはなぜなのでしょうか?その理由は、主に3つあると考えられています。
1つ目は、メントスが炭酸飲料に入る時に刺激となり、その刺激で炭酸飲料に溶け込んでいる二酸化炭素が逃げ出すため。
2つ目は、メントスに含まれるゼラチンなどの成分が界面活性剤として働き、水分子同士が引き合う力である表面張力を弱めるため。表面張力が強いときには、二酸化炭素が逃げ出して泡になるのを押さえていることができますが、弱くなってくると泡を押さえきれず、泡になってしまうというわけです。
3つ目は、メントスの表面には無数の小さな穴があり、微小な気泡が生成されやすいため、というものです。
他にも炭酸飲料の温度の影響や反応時間に関する研究、大気圧の影響について調べた研究なども行なわれており、とても奥が深くて面白いですよね。
この連載の記事
-
最終回
アスキーキッズ
ペットボトルで雲を作る、火を起こす! 子どもとやりたい空気の圧縮・膨張にまつわる科学実験 -
第61回
アスキーキッズ
ペットボトルから水がピューッ! 子どもとやりたい水圧の科学実験 -
第60回
アスキーキッズ
紙皿とモーターで風力発電装置を作ろう 子どもとやりたい再エネの科学実験 -
第59回
アスキーキッズ
ジュースからDNAを取り出してみよう 子どもとやりたい科学実験 -
第58回
アスキーキッズ
フリクション鉛筆で「温めると変わる絵」を描く 子どもとやりたい科学実験 -
第57回
アスキーキッズ
おうちで花火!? 子どもとやりたい炎色反応の科学実験 -
第56回
アスキーキッズ
「磁性スライム」を作る 子どもとやりたい磁力の科学実験 -
第55回
アスキーキッズ
100円ショップの材料で電磁石おもちゃを作る 子どもとやりたいコイルの実験 -
第54回
アスキーキッズ
電球直列・並列の明るさ徹底比較! 実際に実験してみた【中学受験対応】 -
第53回
アスキーキッズ
湿度計を自作してみよう 子どもとやりたいセロファンの科学実験 -
第52回
アスキーキッズ
巨大シャボン玉を大量に作る 子どもとやりたい界面活性剤の科学実験 - この連載の一覧へ