ASCII Power Review 第90回
色もカタチもキーボードも、とってもいいので教育用とかもったいない!?
Kano PC 実機レビュー = KIDS向け自作PCだけどデザインに惚れて買いたくなった
2020年08月07日 09時00分更新
リンクスインターナショナルは、自作2 in 1 PC「Kano PC」を8月6日に発表、8月22日より販売を開始する。海外価格は299.99ドル、日本ではオープンプライスで、予想実売価格は税込4万3780円だ。
Kano PCは、教育向けハードウェアメーカーのKanoが開発した11.6型2 in 1 PCである。モジュール式で簡単に組み立てられ、また背面パネルがスケルトン仕様となっている。
KANO社はイギリスのベンチャー企業で、創業者のAlex Klein氏によると、あの嘉納治五郎からKANOという名前にしたそうだ。米国ではアップルやマイクロソフトもKano PCを販売しているそうである。
子どもだけでなく大人も惹きつける2 in 1 PCだ。実機を試用できたので、最速レビューをお届けしよう!
低価格を実現するため割り切ったスペック
Kano PCは、OSは「Windows 10 Pro 64bit」(バージョン2004)、CPUは「インテル Celeron プロセッサー N4000」(2コア2スレッド、1.10~2.60GHz)を採用。メモリーは4GB(DDR3L)、ストレージはeMMC 64GB(Generic SLD64G)を搭載している。なおmicroSDメモリーカードスロットが筐体内部に用意されており、ストレージは増量可能だ。
ディスプレーはタッチ対応の11.6型HD液晶(1366×768ドット)。残念ながらデジタルスタイラスには対応していない。
通信機能はIEEE802.11b/g/n(2.4GHz/5GHz)、Bluetooth 5.0に対応。インターフェースはUSB Type-C×1、USB Type-A×2、HDMI×1、3.5mmヘッドフォンジャック×1を装備。
また詳しくは後述するが、内部にmicroSDメモリーカードスロット×1、3.5mmスピーカーレベルジャック×1、電源端子×1が用意されている。音声入力用のマイクは背面右上に実装されている。
なお子どものプライバシーに配慮したのか、または低価格を実現するためか、ウェブカメラは内蔵されていない。黄色くてかわいい「Kano Webcam」が純正アクセサリーとして準備されているようなので、日本でも発売を期待したい(スターウォーズやハリーポッターの周辺機器もぜひ!!)。
サイズ/重量は、本体のみで実測287×189×31mm/1217g、キーボードカバー込みで287×193×39mm/1736g。決して小型・軽量とは言えないが、組み立て式の構造を考慮すれば納得できるレベルだ。
CPUは「インテル Celeron プロセッサー N4000」(2コア2スレッド、1.10~2.60GHz)、メモリーは4GB(DDR3L)、ストレージはeMMC 64GB(Generic SLD64G)を搭載
自作する楽しさの入り口となるお手頃PCなのだ
Kano PCの醍醐味のひとつが「組み立て式」を採用していること。パッケージには、スクリーン+プリント基板、ケース、バッテリー、スピーカー、キーボード+スリーブ、電源ユニット、電源ケーブルがクッションで保護されて収納されている。
組み立て式と言っても、バッテリー、スピーカーを装着して、ケースをはめればタブレット本体が完成する。ブロックおもちゃなどよりもよっぽど簡単だ。
大人には物足りないだろうが、むき出しのCPU、メモリー、ストレージは静電気などで破損する可能性が高い。モノを組み立てる楽しさの入り口として、バッテリー、スピーカーのみを組み込む仕様になっているわけだ。
なおプリント基板には、このほかのパーツや端子類に名称が記載されており、虫メガネで細部を確認できる。CPU、メモリー、ストレージなどはヒートシンクで覆われており、紙の説明書にはそれらの役割について解説されていないが、プリインストールされているアプリ「How Computers Work(コンピューターのしくみ)」で子ども自身で学習可能だ。
パッケージには、スクリーン+プリント基板、ケース、バッテリー、スピーカー、キーボード+スリーブ、電源ユニット、電源ケーブル、説明書、「The Kano PC Compliance Leaflet」、シール×2が同梱されている
背面の透明ケースは大人もグッとくるデザイン

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