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EXTRA BASS対応の「WF-XB700」登場、ソニーの完全ワイヤレスイヤホンを読み解く

2020年06月12日 14時00分更新

文● ASCII

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 ソニーの完全ワイヤレスイヤホンに「WF-XB700」「WF-SP800N」の2機種が追加された。

 これによって現行機種は4種類に増加(2018年発売でプレーヤー機能も持つ「WF-SP900」を含めれば5機種)。さらにカラバリもあるので、かなり豊富なバリエーションになっている。ただ、ここでちょっと困るのは、この中からどれを選ぶのがベストチョイスかということだ。

 実はこれらの4機種は、単純な上位/下位になっておらず、音質傾向や想定する利用シーンがかなり異なるものとなっている。価格的にも1.5万円~2.5万円と近いレンジに固まっており、単純に高いものを買えば済むわけでない点は、選ぶ方としては悩ましい。

 ここでは、新機種のインプレッションに加えて、いまソニーの完全ワイヤレスイヤホンがどういう状況になっているかを整理したい。

実売2万円±5000円に4機種をラインアップ

 まずは、ラインアップの整理から。中心機種となるのは、やはり昨年発売された「WF-1000XM3」だろう。ノイズキャンセリング/ヒアスルー機能を持つ。高機能タイプの完全ワイヤレスイヤホンとして、市場で強い存在感を持っている機種だ。サウンド面でもニュートラルでクッキリとした聞こえを確保。低音の再生もしっかりしている。他社製品を含めて、高機能・完全ワイヤレスイヤホンを選ぶ際のベンチマークになる存在と言える。

 このWF-1000XM3で採用した機能を取り入れながら、差別化要素を入れたのが、「WF-H800」(2020年2月発売)、「WF-XB700」(2020年6月6日発売)、「WF-SP800N」(2020年6月27日発売予定)だ。

WF-XB700

WF-SP800N

 英字と数字のコンビネーションのため、型番を覚えたり、区別したりが難しいが、読み方を知っておくと覚えやすい。ワイヤレスヘッドホン・スピーカーの統一したネーミングルールになっているためだ。まず、頭の「WF」はフル・ワイヤレスを指す。後半の「H」(h.ear)、「XB」(EXTRA BASS)、「SP」(SPORTS)はシリーズ名だ。数字はシリーズ内でのランク、末尾の「N」はノイズキャンセリング対応という意味だろう。

 なお、「1000X」はそれ自体がシリーズ名で、後ろに世代を示す「M3」(マーク3)の文字が付いている。内蔵するチップはワイヤレス・ノイズキャンセル・ヘッドホンの「WH-1000XM3」と同等性能になっている。

ソニーの完全ワイヤレスイヤホン
機種名 WF-1000XM3 WF-SP800N WF-H800 WF-XB700
発売時期 2019年7月 2020年2月 2020年6月 2020年6月
直販価格(税抜) 2万5580円 2万4000円 2万円 1万5000円
主な機能
ノイズキャンセル ◎デュアル
ヒアスルー
左右独立伝送方式
コーデック SBC/AAC SBC/AAC SBC/AAC SBC/AAC
DDSE HX
防水性能 IPX5相当 IPX4相当
急速充電@10分 〇90分 〇60分 〇70分 〇60分
人感センサー
ボイスアシスタント
ハードウェア的な仕様
ドライバー径 6mm 6mm 6mm 12mm
連続再生時間
(NC ON/OFF)
最大6時間
最大8時間
最大9時間
最大13時間
最大8時間 最大9時間
ケース充電 2回 1回 1回 1回
NFC
操作部材 タッチ操作 タッチ操作 ボタン操作 ボタン操作
重量(編集部での実測値)
本体重量(L+R) 約17g 約19g 約15g 約15g
ケース重量 約75g 約57g 約47g 約46g
合計 約92g 約76g 約62g 約61g

※CCAWボイスコイル(銅被覆アルミ線)使用

 機能については、実売価格の順で表にまとめた。いずれも接続性を高める“左右独立伝送方式”を採用している。同じ左右独立伝送方式でも、クアルコムのTrue Wireless Stereo Plus(TWS+)とは異なり、iOS機でも利用できる点はメリット(ただしaptXには対応できない)。こうした共通点がある一方で、機能は細かく取捨選択されている印象だ。見比べてみると、意外に違いがあるのが分かると思う。

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