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俺はUFOを見たんだ:

バルミューダのスピーカーは「ライブの盆栽」だ

2020年05月18日 16時00分更新

文● 四本淑三 編集●ASCII

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■低域は足りずステレオにもならない

 まず、起動音のベースからして低域が足りていない。リファレンスはNS-10Mだというが、高域のピンボケしたモニターなどあるものか(編註:開発当初はヤマハのスタジオモニター「YAMAHA NS-10M」由来の「YAMAHA HS5」をリファレンスに設計した)。せっかくの円筒形スピーカーなのに、ステレオペアにならないのもトレンドを外している。2台リンクしてステレオになりさえすれば「円筒形スピーカーならではの自然に広がる立体的音場感が」という文言も添えられるというのに。

 だがスピーカー本体を傾けてコーンが見える程度の角度で聴くと、なかなかいける。このサイズで低域がスカスカなら「紙っぽい」鳴り方になりがちだが、中音域の情報量はそれなりにある。試しにiPhoneを斜めにしてスピーカーの上にかざしてみると、ガラス面に高域が反射して音のピントも合ってくる。だったらなぜディフューザーを付けなかったのか。

 もう一つの謎は音声の遅延だ。音楽だけを聴くなら何の問題もないが、動画の再生で唇の動きと言葉が微妙にズレる。これはBluetoothならある程度仕方ないが、AUX INにつないでみると、まるでディレイマシーンでも入っているかのような音の遅れがある。もしかするとDSPに何か重たい処理をやらせているか、LEDの明滅と音のタイミングを合わせるため、意図的に音声を遅らせているのではないか。

 とすれば、このスピーカーにとって、それくらいLEDは重要なのだ。飾りじゃないのよLEDは、はっはーんなのである。

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