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iPhone SE(第2世代)レビュー

新iPhone SEはココに注目!8や11と比べてわかった「買い」な理由

2020年04月27日 12時00分更新

文● 山本 敦 編集●飯島恵里子/ASCII

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F値1.8の明るいレンズを搭載したiPhone SEのメインカメラ。動画撮影時にはステレオ音声が同時に記録できる

iPhone SEのシングルレンズカメラはiPhone 11に迫る性能

 新しいiPhone SEは、12メガピクセルのイメージセンサーとF値1.8の明るいレンズを載せた広角カメラを搭載する。ここまでの仕様はiPhone 8と同じだが、iPhone 11と同じA13 Bionicチップを組み合わせたことで、背景に美しいボケ味を加えて、撮影の前後にボケ味の調整もできる「ポートレートモード」が前後のカメラで使える。人物の輪郭を正確に検出して、背景だけにボケ味を加えて奥行き感が出せるポートレート撮影は、日常的に使いこなせるようになると写真撮影が楽しくなる。

A13 Bionicチップの優れた性能を活かしたポートレートモードを搭載。6つのエフェクトを備えたポートレートライティングもiPhone 11シリーズと同様に備える

 iPhone 8から乗り換えたユーザーが、iPhone SEのカメラで写真を撮ると、人物など被写体を逆光の環境下でもきれいに撮れることに気が付くかもしれない。iPhone SEには明暗の差が大きな被写体を撮影する場合に、露出のステップが異なる複数枚の写真を高速連写した後で、画像合成によりバランスの良い1枚の静止画を生成する「スマートHDR」機能がある。カメラアプリの設定から、スマートHDRの項目をオンにしておこう。

iPhone SEのカメラ設定からスマートHDRをオンにして撮影。陰影のバランスを最適化しながら川面の風紋が目で見た風景に近い状態で記録される

 iPhone SEのカメラは、誰でも簡単にきれいな写真が撮れる。真っ暗な場所でも明るく、色合も自然な静止画が撮れる「ナイトモード」は残念ながらiPhone SEには搭載されていないが、それでも普通の夜景はシャッターを切るだけの操作で満足度の高い写真になった。

iPhone SEで夜景を撮影。暗い場所でも明るさや色の情報量が豊富な写真を記録できる

夕焼けの空を撮影。色彩が移ろうグラデーションもきめ細かい

 ならばiPhone 11シリーズのマルチレンズカメラは、必要ないと思うかもしれない。筆者はふだんiPhone 11 Proをメインに使っている。iPhone 11シリーズから搭載が始まった「超広角レンズ」で写真や動画を撮ると、人の目で捉えきれない風景を残せたり、さまざまな発見があるし、日常の風景がアーティスティックな作品に変わることもある。写真や動画の撮影を楽しむ際の「視点」が広がることも、マルチレンズカメラを搭載するiPhone 11シリーズを使いこむほどに、実感されてくる。カメラの使用感については、この先にウィルスの影響が少し落ち着いてきたらぜひ店頭などでiPhone 11とiPhone SEを手に取って比べてみてほしい。

iPhone 11 Proの広角カメラで撮影

iPhone 11 Proで同じ場所から超広角カメラで撮影。独特な雰囲気の写真が撮れる

 あとはビデオ録画の際に、iPhone SEはステレオ音声が記録できるようになったことがiPhone 8と違う点だ。SNSでシェアしたい動画の音質がアップする。FaceTimeによるビデオ会議や友だちとの通話は声がクリアに伝わるだろう。

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