シャープは3月27日、清水建設と共同で、建設現場での配筋検査を省力化できるとする、3眼カメラ配筋検査システムを開発したと発表。
配筋検査は、コンクリート構造物の構築において、鉄筋が正しく配置されていることを確認する品質管理業務の1つ。構造物の強度や耐久性に関連する重要なプロセスであるものの、準備から検査、報告書作成まで非常に多くの時間と労力を要することが、昨今の労働力不足の中で課題になっているという。
本システムは、3つのカメラで対象範囲の鉄筋の配置状況を3方向から撮影することで、奥行きを含めた3次元情報を取得。3次元撮影データを、シャープが推進する「8Kエコシステム」関連技術を発展させた独自の画像解析アルゴリズムで抽出・分析し、検査結果をわずか7秒程度で表示できる。結果を検査帳票として使用できるデータに変換し、通信回線を介して遠く離れた場所と共有することも可能。
今後、2019年3月から実施してきた有用性の検証を経て、清水建設による自主検査に展開される予定という。シャープは、建設現場の働き方改革をはじめ、さまざまな職場における業務変革を支援すべく、8Kエコシステム関連技術を活かしたソリューションの開発に取り組むとしている。