6コア/12スレッドのCore i7-9750HにPCIe接続のSSD採用
高速CPUに有機ELディスプレーまで搭載! “上質”を詰め込んだオールインワンノートPC「LIFEBOOK AH」
2020年03月24日 09時00分更新
ちょっとした書類の作成や動画コンテンツの再生などであれば性能は必要ないが、写真や動画編集、プログラミングといったクリエイティブな用途では、高い性能が要求されることが多い。また、コンテンツの再生目的であっても、画質や音質にこだわりたいとなれば、機能面の充実したモデルがほしくなる。
こういった、性能や機能にこだわった使い方をしたいという要望に応えてくれるのが、富士通クライアントコンピューティングの「LIFEBOOK AH」シリーズだ。高性能CPUに高画質なディスプレー、そして高音質スピーカーまで搭載し、この1台で快適に使える“上質”な利用環境がすべて整うのがメリット。今回、カスタマイズされたハイスペックモデル「LIFEBOOK WA-X/D3」を試用できたので、実機レビューをお届けしよう。
デスクトップPCに迫る6コア12スレッドCPUと高速SSDを装備!
LIFEBOOK WA-X/D3の上位モデルが採用するのは、インテルの「Core i7-9750H」というCPU。通常、ノートパソコンといえばCore i7でも4コア/8スレッドというのが多いのだが、このCPUは6コア/12スレッド、しかもベースクロックは2.6GHz、最大動作クロックは4.5GHzというとても高性能なものだ。
TDPが45Wと高いことからもわかるとおり、この性能はほぼデスクトップパソコンのそれに等しい。これだけの性能があれば、ほとんどの用途で性能不足を感じることはないだろう。ただし、PCの性能はCPUだけでは決まらない。特に体感速度は、データの読み込みファイル保存の待ち時間に大きく左右されるだけに、ストレージの性能も重要となってくるからだ。
その点もLIFEBOOK WA-X/D3は抜かりなく、メインストレージにSSDの中でも高速なPCIe接続を採用。これはLIFEBOOK WA-X/D3だけでなく、AHシリーズの最下位モデルまで含めた全モデルが採用しているというのがうれしい。
実際の速度を「CrystalDiskMark」で測ってみると、シーケンシャルリードで約2726MB/秒、ライトで約1513MB/秒という性能となっていた。SATA接続のSSDでは高速なものでも500~600MB/秒程度になるため、単純な比較で3~4倍も高速だ。
SSDはSATA接続でも高速なため、常時違いを体感できるというほどの差はないが、大きなファイル、例えば動画編集時に巨大な動画ファイルを開くとか、多数のファイルをバッチ処理するといった用途では、待ち時間が短くなりやすい。
時間にすればわずかな差とはいえ、それが積み重なり頻繁に起こるとなるとストレスになりやすい。とくに思いついたアイディアを試したいときは待ち時間が長く感じられるだけに、こういったイライラから解放されるというのが一番のメリットだろう。
性能でいえば、メモリーも重要なポイント。実はカタログモデルは最上位モデルでも8GBとなっており、少なく感じてしまう人もいるだろう。こういった人にオススメなのが、「富士通 WEB MART」でカスタマイズして購入すること。これなら最大32GBまで増量できる。メモリー以外にも、ストレージ構成の変更やOfficeソフトの有無などカスタマイズ内容も幅広いので、気になる人は一度チェックしてみるといいだろう。
HDR対応の4K有機ELディスプレーで動画も美しく表示
ディスプレーは15.6型と大きいだけでなく、色再現性に優れた有機ELを採用。有機ELは画素そのものが光るため黒浮きがなく、コントラスト比の高いクッキリした画質になるのが特徴だ。HDRにも対応しているため、影の黒潰れ、空や水面の白飛びなどがほとんどなく、映像や写真をよりリアルに再現できる。
画質もそうだが、もう1つうれしいのが解像度が4K(3840×2160ドット)と高いこと。小さな文字まで潰れずに細部までクッキリと表示できるだけに、写真などを鑑賞したいときにその表現力の高さに驚くだろう。また、文字は小さくなるもののデスクトップを広く使えるようになるというのもメリット。複数のソフトを同時に使いたいとなると、この広いデスクトップがありがたいからだ。
意外と出番のある光学ドライブを搭載
多くのパソコンで標準搭載されなくなってきた光学式ドライブも、LIFEBOOK AHシリーズはオールインワンノートらしくしっかりと搭載。LIFEBOOK WA-X/D3ではUltra HD Blu-ray対応のBlu-ray Discドライブ、下位モデルではDVDスーパーマルチドライブといった違いはあるものの、全モデルで搭載されている。
出番は少なくなってきたものの、今でもデータの受け渡しで使える低価格メディアとしてDVD-Rは魅力。また、購入したBD/DVDボックスやレンタルで借りてきた映画などを楽しむというのもよくあることだ。リビングのテレビを家族にとられている時や、1人で見たいときに手軽に再生できるというのは意外と便利だ。
こういった映画鑑賞でうれしいのが、オンキヨーと共同開発した高音質スピーカーを搭載していること。外付けのスピーカーを利用することなく、立体感のある音を手軽に楽しめるのがうれしい。
メインマシンとしてオールマイティに使える高性能が魅力
高速CPUとSSDによる高性能、4Kの有機ELディスプレーによる高画質、そして光学ドライブと高音質スピーカーまで備えた多機能性により、まさにオールインワンノートといえる存在だ。
万能に使えるメインパソコンがほしいと考えているなら、LIFEBOOK WA-X/D3はその筆頭候補にあがる製品といえるだろう。
今回は主にスペックや性能面を中心にチェックしたが、次回は使い勝手や機能面などを紹介する予定だ。
LIFEBOOK WA-X/D3の主なスペック | |
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CPU | Core i7-9750H(2.6GHz)、6コア/12スレッド |
グラフィックス | インテル UHD グラフィックス 630 |
メモリー | 4GB/8GB/16GB/32GB |
ストレージ | 約500GB HDD/約1TB HDD/約256GB SSD(PCIe)+1TB HDD/約512GB SSD(PCIe)+約1TB HDD/約1TB SSD(PCIe) |
ディスプレー | 15.6型(3840×2160ドット)、有機EL |
内蔵ドライブ | Blu-ray Discドライブ(UHD BD対応)/DVDスーパーマルチドライブ |
通信規格 | 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth 5.0 |
インターフェース | USB 3.1 Gen2(Type-C)、USB 3.0×2、USB 2.0、HDMI出力、マイク・ラインイン・ヘッドフォン・ラインアウト・ヘッドセット兼用端子、有線LAN端子、SDカードスロット |
サイズ/重量 | およそ幅361×奥行244×高さ27mm/約2.1kg |
OS | Windows 10 Home(64bit)/Windows 10 Pro(64bit) |