筑波大学発ベンチャーのAmbiiは3月13日、多言語対応したデジタル問診票「Ambii問診票」の試験導入をつくば市のクリニックで開始した。
Ambii問診票は、英語、中国語(簡体・繁体)、韓国語、ポルトガル語をはじめ、ベンガル語やタイ語など、12言語に対応。クリニックに来院した外国人患者は、クリニック内に設置しているQRコードを自分のスマートフォンで読み込み、自国の言語で入力することができる。また、送信された問診内容は日本語で確認することができ、診断に必要な情報を診察前に収集しやすくなるという。
つくば市は、IoT、ロボット、人工知能、ビッグデータなどの新しい技術を産業や社会生活に取り入れて問題を解決するSociety5.0の社会実装に向けた実証実験を公募している。Ambiiは、「令和元年度つくばSociety5.0社会実装トライアル支援事業」と「スタートアップ賞」を同時受賞し、つくば市スタートアップ推進室からの支援を受けて、今回クリニックでの試験導入を開始した。
本実証実験では、外国人がスムーズに日本の医療を受けられるよう、Ambiiが提供する3つのシステムを使い、クリニックを探すことからクリニックを出るまでのフローを支援する以下の内容の実証実験を行なう。
1.外国人患者がAmbiiサイトで医師を検索し、多言語対応が可能な医師を容易に見つけることができる。
2.医療コンシェルジュにより、医療に関する質問を受け、さらにスマートフォンで問診を行ないその内容を事前にクリニックに伝えることで外国人患者の来院理由が事前に分かる。
3.事前に問診を済ませてない場合、外国人患者がクリニックに来院した際にAmbii問診票を使ってもらい診断に必要な情報を診察前に収集しやすくする。
本サービスを外国人が多く住むつくば市で実装することで、インバウンドや在留外国人が増加傾向にある日本の未来課題を先導し解決するモデル都市として、つくば市を全国にアピールする狙いだ。