カスタムカーの祭典「東京オートサロン2020」が幕張メッセで開催されました。今年は過去最高の入場者数を記録するなど、大いに盛り上がったオートサロン。目に付いたクルマを幾つかご紹介しましょう。
まず注目は「GRヤリス」です。トヨタからは既に86やGRスープラといったスポーツカーを世に送り出していますが、それらは他社との共同開発で生まれたもの。トヨタが自らの手でつくるスポーツカーが欲しいという思いが豊田章男社長にはあったようで、「WRCへの参戦で得た技術や技能を織り込んだトヨタのスポーツカー」として誕生しました。四輪駆動に272馬力という強心臓が与えられたモデルとなりました。1st Edition の予約は既に開始しており、受付は6月末まで。7月から生産を開始するとのことです。
続いてニュルブルクリンクFF市販車最速のルノー「メガーヌR.S.トロフィーR」がジャパンプレミア。メガーヌR.Sトロフィーから、後席や四輪操舵技術までも取り除き140kgの軽量化を実現した1台。運転された谷口信輝選手によると「ドライバーを選ぶクルマ。僕のような人間だと乗っていて楽しい!」とご機嫌な様子でした。既に47台の限定販売が始まっており価格は689万円。さらにカーボンホイールやカーボンディスクブレーキを装着した真のタイムアタック車両「カーボン・セラミックパック」は4台の抽選販売で949万円となっています。
ニュル最速の座を奪われたホンダからはシビックTypeRの新型が登場! 冷却や空力、ハンドリングなどを変更する予定とのことで、こちらは今年8月頃からのデリバリーを予定しているとのこと。ホンダがニュルに挑むのか注目です!
チューンドカーに目を向けると、GRスープラチューンが数多く展示。チューニングの雄であるエッチ・ケー・エスは、すでにD1グランプリで川畑選手などのサポートをしており、より実践的なチューンを行なっています。そんな同社からは久々のワイドボディーキットも展示され、多くの人の目を惹いていました。
GRスープラと同様に各メーカーが力を入れていたのがジムニー。トラストからは100馬力オーバーを達成するタービンキットを展示。その他にもTEINからはサスペンションなどのアイテムが展示されていました。
台数は少なかったものの、今後チューニングが進むと思われるのがスカイライン400R。ブリッツは早速エアロや足回りはもちろんのこと、エンジンチューンにも着手。タービンのブーストアップで450馬力近い値を軽く出しているといいますから、今後に期待しましょう!
旧車もいまだ人気のジャンル。その中でホンダアクセスから昨年誕生20周年を迎えたS2000のエアロパーツや足回りが発売決定! S2000が今風のクルマに生まれ変わるというアイテムたちの価格は、2月下旬の発表を予定しているとのことです。
オートサロンといえば、とんでもないカスタムカー。今年も様々なブースでワンオフなクルマが展示されていました。中でも目を惹いたのがRE雨宮のロータス・ヨーロッパ。エンジンは3ローターのロータリーエンジンに換装したほか、ボディーも大幅にリファインし、サーキットの狼ではなくサーキットの化物を生み出しました。
イベントに目を向けると、ヤリスWRCがデモランを実施!その中で、豊田章男社長がサプライ ズで登場し、自らステアリングを握るという一幕も。これには訪れたファンも大喜びでした。
クルマ離れと言われて久しいですが、会場の熱気はそんな声を吹き飛ばすもの。クルマはもっともっと面白くなる、そんな印象を受けた今年のオートサロンでした。