XR向けのSnapdragonも第2世代に
単体で5Gネットワークにも接続可能
XR向けのSnapdragonも、Snapdragon XR2に進化した。スマートフォンに採用されるSnapdragonをベースに、AR/VR/MRで必要な機能を強化したチップセットで、Snapdragon XR2は、8Kでの360度ビデオの撮影や、7つのカメラの同時利用に対応する。XR向けのチップセットとして、5Gに対応するのもこのプラットフォームの大きな特徴。
スマートフォンやPCに接続せず、単独で5Gの通信が可能なスタンドアローン型のVRヘッドセットやARグラスを開発できる。ディスプレーは、3K×2をサポートするなど、解像度が上がり、より精細な映像を映し出せるようになった。
Snapdragon 835をベースにした「Snapdragon 835 XR Platform」との比較では、CPU、GPUのパフォーマンスが約2倍、ビデオのスループットは約4倍、ディスプレイの解像度は約6倍と大幅に性能の向上が図られているほか、AIのパフォーマンスに関しては11倍と大きな改善が図れている。クアルコムによると、被写体を意味によって識別するセマンティックセグメンテーションや深度の取得、ボイスUIなど、AIを駆使した機能の実装が期待できるという。
同プラットフォームの発表に先立ち、XRに力を入れるキャリアの代表としてKDDIが紹介された。KDDIは、ARグラスの「NrealLight」を開発するNreal社と提携し、実証実験を重ねている。Snapdragon Teh Summitに先立ち、開発者向けにNrealLightとそれに接続する5Gスマートフォンを無償レンタルする取り組みも発表。2020年度には、5Gスマートフォンの世界を広げる周辺機器として、スマートグラスを発売する予定。より高機能化が図れるSnapdragon XR2にも、期待を寄せていた。