全世界のアニメファンが選んだ
2020年版「訪れてみたい日本のアニメ聖地88」発表
アニメに携わるすべての人に寄り添い、全世界のアニメファンと作品、そして地域や企業の橋渡しとなる活動を行なっているアニメツーリズム協会。その中心となるのが「訪れてみたい日本のアニメ聖地88」の選定だ。
このアニメ聖地88は、新しいアニメ作品や地域での盛り上がりを反映させるため、毎年更新されているが、今年も全世界のアニメファンからの投票をもとに作品権利者や地方自治体と協議し、2020年版の「訪れてみたいアニメ聖地88」が選定された。
今年は「ラブライブ!サンシャイン!!」2期で登場した函館市や「BanG Dream!」の早稲田駅周辺、「からかい上手な高木さん2」の土庄町などが新規に選ばれた。
2020年版アニメ聖地88は60を超える国と地域から10の言語によってWeb投票が実施された。昨年3万票だった投票数は8万票と大きく増加。日本からの投票も増えているが、海外からの投票が倍以上に増加し、アジアを中心に欧米など全世界から投票されている。また、中国からの投票では、実際にアニメ聖地に行ったという割合が46%から59%に伸びており、実際に日本を訪れているという点で、その行動に結びついていることがわかる。
アニメ聖地88の発表に先立って、観光庁長官の田端浩氏が来賓として挨拶し、「アニメが人を動かす力について国内外から注目が集まり、再認識されている」と語り、先月訪れたイスラエルでは、来年就航する日本=イスラエル間を結ぶ航空会社がアニメを利用したポスターを作り、街中がアニメポスターであふれていることを紹介した。
また「アニメ聖地88は、全国に点在するアニメやマンガの聖地をわかりやすくまとめて発信し、広域周遊ルートを提案する試みとして、典型的な観光地でない地域にアニメを通じてスポットライトが当たる仕組みになっている」とその効果を評価。「聖地に認定された地域が自らの地域の価値を再認識し、地域活性化に取り組む契機になっており、国内外のファンとともにさらに盛り上がってくれることを期待している」と、アニメツーリズムのさらなる盛り上がりに期待を寄せていた。
アニメツーリズム協会理事長を務める角川歴彦氏は、来年6月6日にプレオープン予定ので角川武蔵野ミュージアムを紹介。隈研吾氏設計の巨大な美術館は1番札所としてアニメ聖地88の情報の集積地となり、ここをゲートウェイとして全国にアニメファンを送り出す基地にしていきたいと語った。