ウイルス流行のタイミングを狙った「ずる賢い」攻撃
突然「今すぐウイルス駆除を」と迫る警告画面が!
2019年09月05日 07時00分更新
・インターネット閲覧中に突然、ウイルス駆除を迫る警告画面が!
・それはウイルス騒動に便乗した別のウイルスです。
・普段からセキュリティ対策製品を利用していれば警告画面自体を見ずに済みます。
新種のウイルス大流行中に警告画面と駆除アプリ案内が!
日頃からパソコンで趣味の情報を得ているAさん。パソコンからパスワードなど個人情報を盗み出すウイルスが大流行中というニュースに驚きました。なぜなら、パソコン経由で公共料金の支払い確認をしているほか、年賀状の宛先など他人の個人情報をたっぷりパソコンに蓄えているからです。万が一を考えると、気が気ではありません。
そんなある日、お気に入りの海外ドラマの情報を入手しようとインターネットを閲覧していたところ、突然警告画面が出現し、「流行中の新型ウイルスに感染した恐れがあります」といった文章と共に「このアプリで今すぐ駆除」とのボタン表示が。
このままでは個人情報が盗まれてしまうと慌てたAさんは、とっさにボタンをクリックしてしまいました。何やらインストール画面が表示されましたが、藁をも掴む思いだったAさんは疑問も抱かず促されるままに操作を続け、インストールを完了しました。
その後、数日間は何事もなく過ぎたので『あのとき、すぐに駆除アプリを入れたから大丈夫だったのだ』と、ほっとひと安心していたAさんでしたが、しばらくすると、公共料金の支払先として利用していたインターネットバンキングから次々と、「いつもと異なる接続先からログインされている」旨の警告メールを受けビックリ。駆除アプリをすぐに入れたはずなのに……。愕然とするAさんでした。
※以上はフィクションです。
ウイルス流行のタイミングを狙った「ずる賢い」攻撃
Aさんがインストールしたアプリは駆除アプリではなく、「流行中のウイルスとは別種の」個人情報を盗み出すウイルスです。紛らわしい話ですが、これこそ悪意ある人たちの狙いです。これは別件のウイルス騒動を利用した、ずる賢い攻撃なのです。
最初に現れた警告画面は、その内容を信じた人がボタンをクリックして自らウイルスをインストールするよう仕掛けられた偽物。ウイルス流行中と聞けば、誰しも内心怯えます。悪意ある人たちはその気持ちを逆手にとったわけです。
対策は、普段からセキュリティ対策製品をインストールしておくことに尽きます。そうすれば、最初の警告画面自体をシャットアウトしてくれる確率が高まるので、ずる賢い攻撃も事前に避けることができるでしょう。そして、セキュリティ対策製品を入れていない限り、突然現れるこの手の警告画面はほぼすべて偽物ですから、無視してブラウザ画面自体を閉じることが最善です。
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