行動科学マネジメントによってトレーナーもスキルアップ
行動科学マネジメントはトレーナー研修にも大きな成果を上げたと田畑氏はいう。
「研修では、具体的な行動に結びつかない曖昧な言葉を禁止にしてくださいと、甲畑さんらからNGワードのリストをいただきました。『頑張ってください』『しっかりやってください』『確認してください』など、どれもトレーナーが口にしそうな言葉ばかりでした。たとえば、『単語を確認してください』というフレーズ。つい口にしがちですが、具体的な行動を欠いているのでNG。『単語を目で見て、発音して、意味を想起してください』ならOK。トレーナーにはそのようにその都度指摘していきました」
具体的な行動を含まない提案は、すべて曖昧なものとして排除。研修中は、目的の行動を最小単位に分解して、曖昧さがないか確かめながら、話を組み立てるように意識をもたせたという。甲畑氏もトレーナーの行動を間近に分析・評価している。この時、甲畑氏が判断基準においたのがMORSの法則だ。
「MORSの法則のMORSとは、Measurable(計測できる)/Observable(観察できる)/Reliable(信頼できる)/Specific(明確化されている)という、4つの言葉の頭文字を並べた言葉です。誰かが誰かに何かを伝える時にそれが具体的なものか、その言葉によって同じように人を動かすことができるかを、判断するものです。条件の第1は、計測できるか。「何回やった」とか「やった/やらない」とか、客観的に計れるかどうか。第2に観察できるか。“念じる”や“頑張る”といった観察不可能な要素を含んでいないか。第3に信頼できるか。たとえば、同じ言葉を3人に伝えた時、その3人は同じ行動をするか。第4に明確化されているか。いつ誰が何をするかまで、明らかにしましょうということです」
ENGLISH COMPANYのトレーナーは、英語教育に関して高い専門性を備えている。ただでさえハイレベルなトレーナーが行動科学マネジメントによって、さらにスキルをアップさせたと言える。鬼に金棒といっても過言ではないだろう。
ENGLISH COMPANYで90日間パーソナルトレーニングを受ければ、英語力は以前とは比較にならないくらい向上する。それは独学で1年間、必死に学習するのと同じような効果が、得られるものだとも言われる。だが、それ以上の進歩を望むなら――たとえば、商談の席で外国人を鮮やかに説得し、取引を上手にまとめられるようなレベルにまで英語力を高めたいなら、卒業後も継続的な英語学習が必須となる。
英語学習はゴールのないマラソンのようなものだ。モチベーションを支えにしていては絶対に続かない。まるで毎日の歯磨きのように英語学習を習慣化することがいかに大切か、そのことをENGLISH COMPANYは教えてくれる。
(提供:スタディーハッカー)