音の良さは、やはり一歩抜きんでてるかも
話が前後したが、本機を使う場合、初回(もしくはリセットした直後)はケースから出すだけで自動的にペアリング待ちとなる。それ以外の場合は、耳に装着して左右両方のタッチセンサーを7秒ほど触り続けることでペアリング待ちとなる。
ペアリングの準備が整うと、左耳のイヤホンからそのアナウンスが出るので、あとはiPhoneやプレーヤーのBluetooth設定メニューから選ぶだけだ。次回以降はケースから出すだけで、自動的にペアリングできる。なお、ウォークマンやXperiaシリーズを使っている人はNFCが使えるため、さらに簡単だ。イヤホンをケースに入れた状態でスマホのNFCタグに触れるだけで完了する。欲を言うと、LDACにも対応してほしいところだが、そこを除いても、ソニー機器同士の連携感はいい。
完全ワイヤレスイヤホンの選択肢が増え、他社の完全ワイヤレスイヤホンも結構聞いているが、音質のいい機種である点は評価したい。
傾向としては、高域がすっと伸びたワイドレンジな再生で、ハッキリ・クッキリとしているが、必要なところでは滑らかさもあり、高水準だ。このあたりは他社も含めて、最近の6mm系のマイクロドライバーを使用している機種に共通している気がするが、抜けの良さを感じるサウンドと言える。
低域は量感があってズンとくる……というほどではないが、リズム帯が明瞭に聴こえるし、満足感が高い。そもそも完全ワイヤレス型は低域の再現については不利なのだ。高域もすっと伸びてこもりや抜けの悪さを感じることもない。好みはあるとしても、3万円を超える高級価格帯の製品と比較しても遜色ない音である。逆に機能を考えると、2万円台で買えることが驚きだ。
ケース充電の速度は確かに速い
充電の速さについても書いておきたい。下のアプリ画面のように、使用できないほどバッテリーが低下した状態でケースにピッタリ10分間だけイヤホンを入れて充電してみたが、画面のように50%ほど回復していた。公式には10分の充電で90分間の再生が可能(AAC、NCオン、DDSE HXオフ)とのこと。また、フル充電/NCオフの状態で最大8時間の連続再生が可能ということなので、長時間化が進んでいる最近の製品の中でも長めだ。
また、ハウジングの耳側には人感センサーがついていて、使用しない場合には自動でサスペンドに入る。というわけで、ケース併用の普段使いであれば、数日充電しなくても問題なかった。バッテリー切れの不安が少ないというのは、地味だが重要なポイントだ。