ソニーは5月14日、耳を塞がない“オープンイヤースタイル”イヤホンの新モデルとしてBluetooth接続に対応した「SBH82D」を発表した。
既存の「STH40D」(有線タイプ、実売7000円台前半)、「Xperia Ear Duo」(完全ワイヤレスタイプ、実売2万円台後半)などと同じで耳をふさがず、「音楽と会話の“ながら聴き”ができるモデル。これがワイヤレス化した。
1万円程度の価格で7.5時間再生に対応
直径13.6mmのダイナミック型ドライバーを搭載。耳を塞がず、音導管を使い鼓膜に音を届ける設計を継承する。本体は25.5gと軽量。「Xperia Ear Duo」は耳掛け型だったが、コンパクトで耳にフィットするものとした。下掛けスタイルで、メガネにも干渉しにくく、リングサポーターによって軽い装着感にした。首に回すケーブルも柔らかく収納がしやすい。耳を塞がないので、蒸れにくい点も特徴だ。本体には、USB TypeCケーブルが付属。対応するBuetoothコーデックはSBCとAACとなる。
完全ワイヤレス型の「Xperia Ear Duo」と比較した場合の利点の一つが、バッテリー駆動時間だ。4時間から7.5時間に伸長している。オープンイヤースタイルでは難しい、Bluetoothチップセットのイコライジング調整機能なども使い、STH40Dよりも低域の量感がアップ。さらに、iPhoneとの相性を向上させるといった改善を加えている。STH40Dでは、リモコンでiPhoneの音量調節や選曲操作などができなかった。
カラーはブラック・グレー・ブルーの3色展開。コントロールボックスにはNFCを内蔵。Google アシスタントやSiriに対応する。価格はオープンプライスで、発売は6月8日を予定している。予想実売価格は1万円台前半になる見込みだ。
ニーズの高いBluetoothタイプを入手しやすい価格で
ソニーによると、イヤホン・ヘッドホン市場でBluetoothモデルが占める割合は拡大しており、台数ベースで50%、金額ベースで80%に達するという。さらに完全ワイヤレス型やワイヤレスヘッドホン型を除いた「ワイヤレスイヤホン型」に限定した場合でも、台数の20%を占めているという。
自社アンケートによると、従来機種のユーザーのうち90%を超える人が“ながら聴き”に満足度が得られたと回答した。音楽を聴きながら、周囲の音に気付けるだけでなく、通話時に自分の声が自然に聴こえるので話しやすい、あるいは英会話学習などにメリットを感じているという。また、ラジオ実況と組み合わせたスポーツ観戦なども楽しめる(ただし、radiko.jpなどではタイムラグが生じるので、ポータブルラジオと組み合わせた有線接続をソニーでは推奨している)。