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VUIの未来が見えるコミュニティイベントが今年も開催

神戸でAlexa Day再び!Alexaデバイスと開発の最新動向を知る

2019年04月08日 08時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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 2019年4月6日、Amazon Alexaにフォーカスしたコミュニティイベント「Alexa Day 2019」が神戸で開催された。対応デバイスやスキルがどんどん拡がるAlexaの最新動向と活用ノウハウを知るべく、関西圏のみならず首都圏からも多くの参加者が駆けつけた。ここではAlexaの最新動向を開設したアマゾンジャパンとAlexaをキーボードに組み込んだローランドのセッションをお届けする。

開催の挨拶に立つデジタルキューブの伊東知治さん

スマートスピーカーの枠を超え、増え続けるAlexaデバイス

 AIアシスタント「Amazon Alexa」にフォーカスした「Alexa Day」は、AWSとAlexaのユーザーグループが主催するコミュニティイベント。昨年に引き続き2回目となる今回も、日本上陸前からAlexaにフォーカスしてきたJAWS-UG神戸のお膝元である神戸のスペースアルファ三宮で開催され、200名以上の登録があった。今年は神戸市も後援に入り、「Alexaの聖地」としてのブランドがますます強化されそうだ。

 冒頭、今回の運営をリードしたデジタルキューブ伊東知治さんは、開会の挨拶としてシンプルにハッシュタグのみ紹介し、イベントの盛り上げを期待した。引き続き、10時からはアマゾンジャパンの吉田一茂さんから「Alexa Skills Kit最新アップデート」のセッションが披露。「平成最後のAlexa Dayですね!」と言いたいだけじゃんコメントで幕を開けた。

アマゾンジャパン アレクサビジネス本部 デベロッパーエバンジェリスト 吉田一茂さん

 まず披露されたのは増え続けるAlexaデバイスについて。1月に北米で開催された「CES」ではスマートスピーカーのほか、電灯、AV機器、通信機器、家電、楽器など数多くのAlexaデバイスが披露され、すでに世界で1億台以上のデバイスが稼働しているという。なかでもソニーのAlexa対応ヘッドフォンはWiFiだけではなく、Bluetooth経由でスマホでインターネットにつなぐことで、外でもAlexaを利用できる「Alexa Mobile Accessory Kit」が用いられているという。

CESで披露された数多くのAlexaデバイス

 AmazonからもEchoブランドのスマートスピーカーはもちろん、Alexa対応リモコンである「Fire TV Stick」も登場。Fire HDの10インチタブレットではAlexaと同じ「Showモード」に対応したほか、既存のスピーカーをAlexa対応にする「Echo Input」もリリースされている。また、デバイス以外にも「Alexa for Windows 10」がリリースされ、いよいよPCでも利用できるようになった。「スマートスピーカーというジャンルを超えて、いろいろなところでAlexaが使えるようになり、『Alexa Everywhere』が現実味を帯びている」と吉田氏は指摘する。

画面付きデバイス向けスキルも登場し、ゲームや車載、屋外も

 次にAlexaスキルの説明。現時点で日本で公開されたスキルは2500を超えており、教育、子育て、生活、ゲーム、エンタテインメント、ヘルスケアなど多岐に及んでいる。昨年は、Echo Spotをはじめ画面付きAlexa対応デバイスも提供されたことで、音声インターフェイスを補完する「マルチモーダル」への対応が進んだ。

 画面付きAlexaデバイスに関してはAPL(Alexa Presentation Language)という機能を用いることで対応スキルを作れるという。吉田さんは、「防災情報」(1st Media)や「超!A&G+」(文化放送)、「バス案内」(ジョルダン)などのスキルを披露。その他、公開後一気にブレイクした「ひょっこりはん」(Libarlent)やイラストのお題を出してくれる「pixiv今日のお題」(ピクシブ)、レトロな動きを実現した「強欲なうさぎの迷路」(きゅっきゅ)など尖ったスキルもあわせて紹介された。

画面付きデバイスに向けたスキルも続々増えている

 続いてスキル開発についてのトレンド。まずゲームの音声利用に関しては、「想像力をかきたてる」「クイズなどテンポを活かす」「ARやVR、コンソールゲームの補助」「ボードゲーム連携」などが期待されており、すでに既存のボードゲームと音声連携も進んでいるという。

 ユーザーの利用頻度の高いスマートホームスキルに関しては、アイリスオーヤマやLinkJapanなどが次々とスキルをリリース。エアコンやカーテンの制御が可能になっており、音声でカーテンを開けるビデオも披露された。また、リストとリマインダの活用も進んでおり、カスタムスキルからも利用できる。実際、アパマンショップは引っ越しのToDoをリスト化し、リマインドしてくれるスキルをリリースしている。

引っ越しでのToDoをリスト化してくれるアパマンショップのスキル

 今後は屋外での利用を想定したスキルも期待されており、位置情報を活用することが鍵になる。また、北米では車での利用が進んでいるが、現状日本では車載のAlexaデバイスが未発売だ。「車ならではのスキルも必要になると思うし、運転を邪魔しない配慮がも求められる」(吉田さん)とのことで、車載スキル開発のベストプラクティスも用意されている。

 マネタイズに関しては、「アカウントリンク」という機能を用いて、既存のECサイトのアカウントと連携することでアクセスを促したり、Amazon Payで物販にひも付けることができる。北米ではスキル内課金も用意されている。「大事なのは、手法ではなく、お金を払っても使いたいというユーザー体験を用意できるか。UI/UXを最適な形でデザインすることが重要になる」と吉田さんは語る。

マネタイズは手法だけではなく、ユーザー体験が重要

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