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オーバークロッカーNick Shih氏プロデュース!

Core i9-9900Kで5GHzをキープ! OCでも安定動作のサイコム×ASRockコラボPCがすごい

2019年03月12日 07時00分更新

文● 宮里圭介 編集●八尋/ASCII

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Core i9-9900K、全コア5GHz動作の実力をチェック、簡易水冷クーラー「CORSAIR Hydro Series H100i PRO RGB」で冷却も十分!

 G-Master Spear Z390 Taichi OCに搭載されているCore i9-9900Kはベースが3.6GHz、ターボブースト時の最大が5GHzという8コア16スレッドのCPUだ。これだけみると、5GHzで動作させるのは仕様の範囲内だと考えてしまいがちだが、実は違う。このターボブースト時の最大動作クロックというのは使用コア数が少ないときの話で、全コア使用する場合は最大4.7GHzにまで落とされてしまうのだ。

 さらにいうと、この4.7GHzという速度も長続きせず、設定された時間を超えるともう一段低い動作クロックとなってしまう場合が多い。短時間ですむなら多少無理をしてでも処理速度を優先するが、長時間負荷が続くのであれば安全な範囲に落として処理を続ける、といった設定になっているのがその理由だ。ベースクロックとしては3.6GHzなので、この数値を下回らない限りは「定格」といえるのだが、なんだか釈然としない話だ。

 G-Master Spear Z390 Taichi OCのすごいところは、OC設定で動作を全コア5GHzまで引き上げているだけでなく、長時間動作時でも動作クロックを低下させないようにしているため、最初から最後まで常時5GHzで動作する点だ。負荷の少ない状態でも簡単に5GHz動作となるため、単純にタスクマネージャーでCPUの状態を見ても、5GHzで動作しているのが確認できる。

CPU負荷の低いときは動作クロックが下がることもあるが、すぐに5GHzで動作するため、タスクマネージャーからでも簡単に確認できる

UEFIで動作設定を見てみると、「Sycom OC PC Profile」となっており、CPUの動作クロックが5GHzに設定されているのが確認できた(ただし、AVX2は4.7GHzが上限)

 もちろん、このOC状態を維持するにはそれだけ特殊な構成が必要だ。とくに重要なCPUクーラーには、簡易水冷クーラーとなる「CORSAIR Hydro Series H100i PRO RGB」を採用。これは120mmファンを2基搭載した冷却性能の高いもので、OC動作させたCore i9を冷やすのにも十分な性能をもっている。

銅ベースプレートを採用したヘッド部分で熱を吸収し、冷却液へと熱を移動。これを240mmの大型ラジエーターに送り込み、120mm×2のファンでしっかり冷却している

 実際に全コア5GHz動作がどのくらいの性能なのかをみてみよう。テストに使用したのはCPU性能をCGレンダリング性能で測ってくれる「CINEBENCH R15」。マルチスレッドに強いベンチマークとなるため、Core i9-9900Kのように多コアCPUの性能を知るのにぴったりなものとなる。実際のスコアをチェックした。

「CINEBENCH R15」の結果。全コア使うCPUのスコアが2194cb、シングルコアでも221cbとかなり高いスコアとなっているのがわかる

 常時5GHz動作というのもあり、スコアは2194cbと非常に高いものとなっていた。ちなみに別のマシンとなるが、Core i9-9900Kを標準状態で動作させた場合のスコアはだいたい2050cb前後。このことからも、OCでしっかりと性能が上昇しているのがわかるだろう。

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