高精度なAI OCR技術を持つAI Insideと提携、紙帳票のデータ化からシステム入力までを自動化
NTT東、手書き帳票OCR「AIよみと~る」と「おまかせRPA」提供開始
2019年01月24日 07時00分更新
NTT東日本とAI Insideは2019年1月23日、紙帳票のデジタル化に向けた業務提携を発表した。NTT東日本が新たに、AI Insideの独自開発AIを活用し日本語手書き文字も高精度で読み取るOCRサービス「AIよみと~る」と、RPAツール「WinActor」に導入運用サポートを付与した「おまかせRPA」を全国で提供する。2つを組み合わせて利用することで、ユーザー企業における紙帳票のデータ化からシステム投入まで一連の業務を大幅に自動化できるとしている。
AIよみと~るは、紙帳票をスキャンした画像/PDFファイルをアップロードすると、OCR処理を行ってテキストデータ(テキストファイル)化するサービス。OCR処理はAI Insideが開発したディープラーニング済みのAIエンジンを利用しており、帳票画像の歪みや傾きも自動補正することで高い文字認識率を実現している。NTT東日本が実施した複数のユーザー企業におけるトライアルでは、活字で97.0~99.7%、手書き文字で94.7~96.1%という文字認識率を示した。
また、帳票上の文字読み取り位置を設定する帳票定義の作業、テキストデータ出力前の認識結果確認/修正作業などは、直感的に操作できるブラウザベースの利用者画面から行える。
もう一方のおまかせRPAは、NTT-ATのWinActorに、エンジニアが訪問して実施するソフトウェア初期設定サポート(有償オプション)、利用開始後に遠隔操作ツールを使ってトラブルシューティングや操作説明を行うアフターサポートを合わせて提供するもの。
両方のサービスを合わせて利用することで、紙帳票のテキストデータ化から業務システムへのデータ投入までの一連の業務を大幅に効率化できる。NTT東日本のトライアルでは、47~83%の作業時間短縮が見られたという。
AIよみと~るの基本料金(税抜)は月額10万円で、読み取り件数が6万項目を超えた場合は追加料金が課金される。また、最低利用期間は24カ月間。複数種の帳票を一括で読み込み、自動仕分けができる「帳票仕分機能」もオプション提供される。また、おまかせRPAの基本料金は月額7.5万円で、WinActorのフル機能版(RPAの動作シナリオ作成機能付き)ライセンスが含まれる。最低利用期間は12カ月間。いずれのサービスも、短期間の有償トライアルメニューが用意されている。