マカフィーは12月11日、2018年の10大セキュリティー事件を発表した。仮想通貨流出事件や、フィッシング詐欺が上位にランクインしている。
マカフィーが日本国内の経営層や情報システム部門などのビジネスパーソンを対象とした調査を実施し、その結果をもとにまとめたもの。史上最高額の被害をもたらした仮想通貨「NEM」流出事件や不正送金フィッシングサイト、個人のPCやスマホを使うマイニング、実在の企業を騙る悪質なメールなど、ますます巧妙化するサイバー犯罪の脅威が挙げられている。
マカフィーが選んだ2018年の10大セキュリティー事件
1:コインチェック 秘密鍵を流出し、580億円相当の仮想通貨「NEM」が流出(2018年1月)
2:佐川急便をかたるフィッシングメール。不正アプリをダウンロードすると個人情報を盗まれ、さらなる犯行の発信元として悪用される(2018年7月~)
3:海賊版サイト「漫画村」が社会問題に 一部では、利用者のデバイスを仮想通貨マイニングに利用(2018年1月)
4:アダルトサイトの閲覧を周囲に暴露すると脅して、仮想通貨の支払いを要求する「性的脅迫(セクストーション)」の手口を使った詐欺メールが出回る(2018年10月)
5:「アラート:あなたのアカウントは閉鎖されます。」という件名でAmazonの偽サイトへ誘導する、Appleをかたるフィッシングメールが出回る(2018年6月)
6:Facebookでインシデント相次ぐ 機能テスト中のバグで1400万人が意図せず投稿を「全員に公開」(6月)、2900万人分の個人情報が流出(9月~10月)
7:ルーターへのサイバー攻撃が相次ぎ、パソコンやスマホでネットが使えなくなる不具合が多発 NTT、ロジテック、バッファローの機種で被害を確認(2018年3月~4月)
8:JALがビジネスメール詐欺(BEC = Business E-mail Compromise)により、偽の請求書メールに騙されおよそ3億8000万円の被害に(2017年12月)
9:ツイッター 偽アカウントを一斉削除 対象は数千万件規模に上るとみられ、一部利用者のアカウントからは急激にフォロワー数が減る可能性が(2018年7月)
10:「重要 : 必ずお読みください」というタイトルでフィッシングサイトへ誘導する、セゾンNetアンサーをかたるフィッシングメールが出回る(2018年3月)